【学びの時間】新春の問いを考える⑥ 「一隅の輝き」と「人を思う心」

実は、最初に考えていたのは⑤「一隅の輝き」のネットワークまでだった。

『覚醒のネットワーク』から書きとったメモと、私自身が感じ考えたことは、

書き終えることができると思ったから。

しかし、その後読んだある本に刺激されて、続きの⑥も書くつもりになった。

しかし、そのほかの本の言葉も関連しているという感じがするので、

また横道にそれてみたくなった。

 

『いまこそ、感性は力』(芳村思風・行徳哲夫対談 到知出版社)には、

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考え方ではなく、感じ方が人間を決める。

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という言葉がある。

みんなが頭でっかちになってしまった。

それによって、「できる」「できない」で人が区別されるようになった。

それによって、人々は嘘をつくようになってしまったのかもしれない。

 

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理性は嘘をつくことができるが、感性は嘘をつくことができない。

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理性に支配されている人は嘘をつく。

そんな時代は長くはつづかない。

これからは感性の時代になっていく。

 

この本、どういう経緯で読もうと思ったのかは定かではないが、

読んでみて、とってもいいなと感じた。

大事なことが書かれているのだけど、

とても軽く、さらっと書かれていて読みやすい。

主人公も高校生だし、中学性・高校生が読む本なのだろう。

 

こんな言葉があった。

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息苦しい日常の中で、だれもが自分の事で手いっぱいになり、

人を思いやる心を失っている。

心を失った人間は、他者の痛みを感じなくなる。

そうすると、噓をつき、人を傷つけ、

弱いものを踏み台にしても、何も感じなくなる。

世界には、そういう者たちが随分多くなってしまった。

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これぞ、頭でっかちになった社会に住む人たちの性癖なのだろうか。

 

『いまこそ、感性は力』(芳村思風・行徳哲夫対談 到知出版社)

の行徳哲夫氏は、こう表現している。

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私は、人類が直面している最大の危機は、自分が自分に帰属できない、

すなわちアイデンティティー・クライシスであると思う。

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人を思いやる心を失ってしまったのは、

自分自身を見失ってしまった、

自分を思いやる心を見失ってしまったからではないだろうか。

 

では、『心を軽くする言葉』(小林正観著 文庫αぎんが堂)の言葉、

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「自分に対する厳しさ」と「他人に対する厳しさ」を2対1、

「他人に対するやしさ」と「自分に対するやさしさ」を2対1で身につけ、

他人にやさしく自分に厳しくなってみる。

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のようにすればいいのだろうか。

 

しかし、頭でっかちになると、そんな心の余裕はなくなってしまうだろう。

だから、頭でっかちの人は「わがまま」になる。

わがままな人の前では、「自分に厳しく」が度を越えてしまいそうだ。

その結果、自分にやさしくできなくなる、ゆえに人にもやしくできないのだ。

 

自分にやさしいということは、「あるがまま」を受け入れること。

「あるがまま」が本当に受け入れられれば、心が和む。

そのとき、人の「あるがまま」を受け入れられるようになる。

 

ちなみに、「わがまま」と「あるがまま」の違いについて、

『心を軽くする言葉』(小林正観著 文庫αぎんが堂)に、

足立幸子(コズミックアーティスト)のこんな言葉があった。

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「あるがまま」というのは、自分もあるがままにやるが、

相手のあるがままを受け入れるということ。

「わがまま」というのは、自分はあるがままにやるが、

相手のあるがままは受け入れないこと。
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「あるがまま」を本当に受け入れることができれば、「思いやり」が生まれる。

 

『本を守ろうとする猫の話』(夏木草介著 小学館)には、

本好きの人が書く本好きの人のための本であるがゆえに、こうなっている。
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”人を思う心” それを教えてくれる力が、本の力だと思うんです。

その力が、たくさんの人を勇気づけてくれるんです。

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この本の根底には、「本が好き」ということと、

だからこそ「本の力を信じる」ということがあると感じた。

 

本は、自分の知らないことをたくさん教えてくれる。

私がこのブログに書いているのは、

ほとんどが本から得た情報に基づいている。

 

もともと私には”人を思う心”が欠けていると、自分自身は思っている。

だから、本を読むことと、人と関わっていくことが、

趣味として学びとして、ライフワークとして必要だと信じている。

 

長かった、そして過ぎてみれば短かった年末からの12連休が今日で終わる。

その間に、このブログを書いてきた。

まだ終わってないけど。

その間に、何冊も本を読んで、響いたところをメモに取った。

このブログを書きながら、

それらがみんなつながっていることが肌で感じられた。

これは「想いのネットワーク」なのかもしれない。

ありがとう!