Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』

「ここいまタウン」への歩み

【学びの時間】人が人を排除する社会③ 自己責任の行きついた先

『ルポ 支援という生き方』(室谷明津子著 ちくま新書)

からの学びについて書いているときに、

田坂塾のメルマガが届き、その内容が、ぴったりはまった感があったので、

味わいことばノート 214を書きました。

 

これだけ情報であるれる社会になりましたが、

その一方、個々人は、自分のことでいっぱいいっぱいです。

心に余裕がありません。

私自身、いまはあるかといわれると何とも言えませんが、

かつて、企業に勤めていたときと比べれば、

はるかに、自分の外に向ける視野が広がっています。

 

それは、還暦以降は、Solの人生だと思って生きているからだと思います。

Solは太陽。

太陽のような人は、「自分にやさしい人」なんです。

自己中なんです。

でもね、「自分にやさしいからこそ、他の人にもやさしくできるんです」。

私は、何事も、自分を大切にすることからスタートすると思っています。

世のなかの人たちが、みんなそうなってほしいと思っています。

その意味でも、3日の前野先生の「ウェルビーイング」と通じるものがあるな、

と思っている次第です。

 

脱線しましたが、『ルポ 支援という生き方』にもどります。

 

佐々木大志郎さんが考案したものに

「せかいビバーク」(緊急お助けパック)というものがあります。

 

------------------------------------

レターパック大の封筒を開けると、乾電池式モバイルバッテリー、非常食、

公的支援につながるためのガイド、一泊分の宿泊チケット、又は宿泊費、

QUOカードが入っている。

首都圏の飲食店、書店、企業などにお願いして、

「受け取りスポット」になってもらい、

2024年9月時点で57か所にこのパックを設置している。

利用者は、近くのスポットに出向いてパックを受け取る。

設置店のスタッフがスマホを使い、利用者の氏名や連絡先、生年月日、

顔写真などの情報の登録、そのデータが佐々木さんに届くという仕組み。

利用者は安心して眠れる場所で一泊し、

翌日以降「これからどうするか」を相談して伴走支援が始まる。

その際窓口は佐々木さんだが、必要に応じて、

他の支援団体にも協力を求めていく。

------------------------------------

高度に発達した資本主義は、共創から脱落した人たちからも容赦なく、

尊厳と金をむしり取る。

こんな目に合わないために、

悪質なシステムに巻き取られて搾取されないために、私たちは頑張って頑張って、

どこまでもまじめに品行方正に競争を勝ち抜かなければいけない

ー なんて、まるで狂気の沙汰だ。

この息苦しさはある意味、社会福祉による「公助」を後回しにし、

自分や家族、地域、企業などによる「自助、共助」でのサバイバルを

市民に課してきた政府の方針が招いた帰結だろう。

自己責任の行き着いた先だ。

======================

 

大澤優真さんは、主に外国人にかかわっています。

以前、他の本にショックを受けて「冷酷無比な国ニッポン」

というブログを書きました。

それと同じようなことが書かれています。

 

-------------------------------------

国にとって、治安を守るための入国管理は必要だろう。

そのことは否定しない。

問題は、難民の可能性のある人や、日本経済のニーズに応じて働いてきた人、

その過程で家族を形成した人といった、さまざまな事情に耳を傾けず、

不許可になった人に非人道的な処罰を下す点にあると思う。

しかも、その根拠となる法律や運用基準がはっきりしない。

その都度、入管庁の「裁量」で決められているようにしか見えないのだ。

私が入管のホームページを見て、

「こういう場合は、在留許可が出ますよね?」と大澤さんに聞いても、

出ないケースが現場では多数見受けられた。

在留許可が出ない理由、

仮放免の延長が突然打ち切られる理由は一切明示されず、

ブラックボックスの中にある。

それは当事者や支援者を委縮させ、

「入管に逆らうと大変」というメッセージを送るのに十分だと、

大澤さんは指摘する。

------------------------------------

世論調査会社イプソス国連難民弁務官事務所(UNHCR)

世界52か国3.3万人を超える成人対象の「難民への態度に関する調査」によると、

「この1年間難民のために何らかの行動を起こした人」は、

日本は9%でワースト1位。

「知らない人が多いだけで、当事者が置かれた状況を知れば、

その人たちを何とかしたいと思う人がたくさんいる」とも感じてきた。

目標は、世界平均の38%に引き上げること。

======================

 

こんなに頑張っている人たちがいます。

しかし、自助・共助は厳しいと言わざるを得ません。

 

--------------------------------------

2025年7月に開かれた「つくろい東京ファンド総会」では、

2024年度に2,000万円の赤字を計上、そのままでは資金がショートするので、

いったん「せかいビバーク」は新規受付を停止(同年11月に再開)、

緊急支援のために増やした部屋数を徐々に減らし、

活動を続ける規模に抑えていくことが、代表の稲葉剛さんから伝えられた。

======================

 

彼らは、本来「公助」でやらなければいけないものを、

見るに見かねて「自助・共助」でやっているのです。

でも、それを国が支えようともせず、人々も見向きもしていない、

それがいまの日本社会なんです。

 

そういう私も何もしていませんが、

寄付は、最低金額のマンスリーサポートを4つの団体にしています。

Unicef、国境なき医師団、アジアチャイルドサポート、カタリバ

ここに、つくろい東京ファンドを加えました。

 

写真に意味はありませんが、

リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、

手元にあった写真を適当に貼っています。