25日は、終業式でありながら給食あり、5時間目は大掃除、
そんな令和2年の小学校の締めくくりの日、
20人近い子どもたちが、放課後子ども教室「けやきッズ」にやってきました。
こんなコロナ禍にありながら、毎日30人近い子どもたちがやってきます。
6月から半年、大きなけがやトラブルやコロナ感染もなく、
子どもたちが楽しんで放課後を過ごしてくれてよかった。
ホッとして、来年もそうありたいと思って、スタッフの方と別れました。
令和3年も続いていきます。
1月の知らせには、こう書きました。
” 12月は半ばを過ぎるころから、急に寒くなってきました。寒いといっても、やっと本来の冬到来ということで、日々晴天が続いています。日差しが窓から注ぐと暖かく感じますが、外遊びに出る15時半くらいになってくると、大人の私たちにはかなり寒いと感じられます。その一方で、子供たちは楽しみにしている校庭遊びを、思いっきり楽しんで、「暑い、暑い!」と言いながら、教室に戻ってきます。本当に元気いっぱいの子供たちです。"
子どもは風の子、いつも外遊びを楽しみにしています。
外で元気に遊ぶこと、これが子どもたちにとって、
いちばん琴線に触れることだと思います。
ただ、外遊びは、全授業が終わったあとからしかできませんし、
時間も約1時間に限られています。
また、その時間までに帰って行く子たちも多くいます。
けやきッズにいるときのメインは室内遊びです。
古くなっているので、新しいものをそろえてほしいというのが本音ですが、
それでも室内にはいろんな遊び道具があって、
みんな思い思いの遊びをしています。
すごいなと思う傍ら、やんちゃな子たちは、
ついつい活発すぎる状態になってしまいます。
そんな中で、お絵かきやおりがみは、多くの子どもたちの定番になっています。
その他にも、興味を惹くものはないかと、手探りでやっていますが、
なかなか子どもたちの琴線に触れるものは見つかっていません。
試みた一つは、「なぞなぞ」。
最初は、興味を示していましたが、ちょっと難しすぎたようです。
今は、ほとんど見なくなったし、見ても答えが出てこないので、
すぐにあきらめ、興味を失ってしまいます。
子どもたちの興味のあるものについて、
短い簡単な問いを出してみるというのが、
次のステップかなと思っています。
切り絵も同様です。
私自身が楽しく集中してやった切り絵を飾っても、食いついてきません。
ちょっと大人の感覚でやり過ぎたようなので、
簡単なもの(ネコとハート)をつくって、型紙もつくりました。
おりがみを半分に二つ折りして、型紙を当てて鉛筆で線を引き、
あとは、はさみで切るだけです。
それを見ても、興味を示さないのでした。
来週と年始に学童クラブに応援に行くので、
そこでも少し試してみようと思います。
おりがみの方がたぶん子どもたちには受けると思うのですが、
本を見てもYouTubeを見ても、途中でわからなくなって、
いつもイライラして完成できないので、今は距離を置いています。
年末年始、ゆっくり考える時間がとれるので、
いろいろとトライしてみようと思っています。
そういう状況にある中で、ひとつだけ多くの子の琴線に触れたものがあります。
写し絵です。
私が、イラストなどの画像を見ながら、
漫画のキャラクターなどの絵を描いていきます。
それを、毎日、誰かが、何人かが、こうやって写し絵します。
だから、私も、毎日のように新しいのを描いていきます。
その場で描かされることもあります。
これは、「なぞなぞ」や「切り絵」のように、
子どもたちの興味を惹くものを考えてやったわけではありません。
子どもたちがやってくるようになった6月半ばに、
ホワイトボードに「けやきッズにようこそ」と書いて、
まわりにお花やチョウチョを描きました。
それを見た1年生の女の子二人が、
「これ誰が描いたの? こんな絵が描けるようになりたい!」
と言って、
「紙に書いて!」
とおねだりされたことから始まったのでした。
それ以来5か月の間途切れることなく、多くの子が写し絵をしてきました。
1年生は写し絵を楽しんでいます。
2年生もそうですが、中には私の絵を見て、自分で描く子も出てきました。
3年生以上は、その段階を卒業している風に見えます。
たぶん、子どもたちの興味を惹こうと考えると、
ぬり絵をプリントしたり、パソコンからイラストなどをプリントするでしょう。
その方が、もっと美しくカッコいい絵を子どもたちに渡すことができます。
しかし、はじまりが自分の描いた絵だったので、
ずっと自分で描くということをやってきました。
実はそれまでの人生の中で、絵を描くということをしたことがありません。
2年半前に、学童クラブに行くようになって、
初めて工作をやるようになったのと同じで、
本来、やっていたら楽しかっただろうなと思えることに、
この歳になって出会った感じです。
子どもたちに、ありきたりのものを与えるのではなく、
自分が楽しいと感じるもの、自分が夢中になれるもの、
そして、自分自身が成長していけるもの、
それが子どもたちの目に触れるということが大事なんだと思います。
子どもたちの琴線に触れるのは、頭で考えたことではなくて、
何か目に見えない自分の中から出てくるものなのかもしれない、
そんな感じがしています。
この年末年始、何をやってみようかな?
※ちなみに、私は「子ども」と書きますが、
学校から出されるものには「子供」と書くことになっています。