ずっと頑張ってきた人と、これからが楽しみな子らと

田舎の母はグループホームに入って、3年目に入りました。

私の子どもとの関わりも、母の入所と相前後して始まりました。

ドリームマップ授業ではじめて学校に行ったのが、2年半前の11月。

学童保育に行き始めたのが、2年前の7月末でした。

 

今日から、新しい職場、府中の放課後子ども教室

「けやきッズ」の入室の申込受付が再開されました。

休校中の3月に、引き継ぐ前の団体が受付をしていて、

登録者合計は、30人ほどでした。

200人以上は登録されるはずなので、

新型コロナの影響で、とてもスロースタートになっています。

そして、今日の申し込みはわずかに3人、

保護者への連絡が充分ではなかったようで、まだまだ序の口です。

 

今週は登録受付だけで、まだ子どもたちには会えません。

4月初めに会った、わずかな数の学童保育の子どもたちは、

子どもらしい、いい子たちでした。

来週からやってくる子どもたちに会えるのが楽しみです。

 

一方、母からは、毎日のように電話がかかってきます。

一日に何度も何度もかかってきていたときと比べると、

いまはほぼ一日に一回程度と落ち着いています。

 

ひ孫が生まれて、その写真を送りましたが、ちょっと期待外れでした。

写真は見たようですが、毎日の電話に、ひ孫のことは出てきません。

聞けばわかるものの、記憶は孫で止まっています。

 

施設の人に聞いても、ひ孫が生まれたことは知りませんでした。

ひ孫が生まれ、その写真が届いたら、

施設の中で、みんなに見せびらかすのかな?

と、かすかな期待を持ったものの、

残念ながら、それはなかったらしいのです。

 

毎日の電話の内容は、ほぼ100%、

過去の生活の中で一番大事にしていたものの確認です。

○○と△△がない、どうなったの? ということと、

それが終わったら、みんな(嫁と孫)元気かということです。

 

認知症ではあるものの、家族のことはしっかり覚えています。

しかし、ひ孫の母親にしても、

生まれてすぐにドイツに行っちゃったし、

その後もずっと離れて生活し、

年に1-2回くらいしか会っていなかったので、

そんなにしっかりとは記憶の中に残っていないのです。

 

母の頭の中に確実にあるのは、

2年前まで、長年切り盛りしてきた張りのあった生活、

田舎の小さな食料品・雑貨のお店を切り盛りしてきた生活、

その記憶なんです。

 

いま、母は、現在起こっていることは右から左に抜けていき、

記憶のあるのは過去の頑張ってきたことです。

そんな過去を今も生きています。

だから、できなくなっていることも、できていると思っています。

あったものがないというのがいちばん気がかりなんです。

そんなことを、いちばん頼りにしているであろう息子の私に、

毎日確認してくるのです。

 

本当は、ひ孫が生まれて、今を少しでも取り戻してほしいと思いましたが、

まだ会ってもいないひ孫に心を向けることは、簡単なことではないようです。

それはそれで、受け入れるしかありません。

 

恵まれたグループホームで、

毎日楽しみながら元気に過ごしているのは間違いないんです。

その時には、母はいまを生きています。

でも、一人になったとき、頭の中は過去なんでしょうね。

身体は、ちょっと血圧が高いだけで、とても健康な様子。

 

まだ先は長いのです。

これからが楽しみな菫、そんなひ孫と会う日も、

近からず遠からずきっとやってくるでしょう。

 

感謝します! ありがとう!

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