正しさとは何か?
この問いが出てきたのは、一昨日、
芳村思風先生の動画の講義を視聴したときです。
思風先生は、理性から導き出された結論は間違っていると言われています。
私には、思風先生の代弁はできないので、
それを聴いて、私が思ったこと感じたことを書いてみます。
「科学的根拠がない」、だから正しくないということがよく言われます。
逆に言うと、「科学的に証明されたことだけが正しいこと」となります。
はたしてそうでしょうか?
ノーベル賞の自然科学部門には、
物理学賞、化学賞、生理学・医学賞があります。
その他にも学問分野としては、生物学、地質学、天文学などもあります。
そこでは、観察、観測、実験、測定により、
研究結果が出され、発表され、認められれば、正しい理論や法則となります。
しかし、観察、観測、実験、測定には、
人工的に作られた設備や機器が使われます。
実験室やシャーレ、フラスコの中は、自然環境とは同じではないと、
思風先生は言われます。
だから、本当のことは誰にも分らないのだと。
科学って、一部を切り出したものだし、ある特定分野のものです。
しかし、実際には、自然は、地球は、
宇宙は全体的なつながりで成り立っています。
正しいと認められた理論や法則は、一面の真理かもしれません。
それは、ある条件にもとづいた限定的真理かもしれません。
しかし、全体的に見ると、本当の真理ではないかもしれません。
正直、人間はほとんど何もわかっていないのです。
もし、科学的に証明されたと言い切り、それを絶対だと思うとすれば、
それは、偏見であり、思い込みであり、傲慢なことでもあります。
「正しさ」とは、
- 真理ではない、一方的な思い込み
- 分からないことを分かったと思う偏見
- それ以外のものを排除する感覚を持ってしまうこと
- 相手のことを考えなくなる感覚に陥ること
- 否定されることを嫌う感情を引き出すもの
考えてみれば、今の世の中の「正しさ」とは、
「分断」を引き起こすものだといえます。
それぞれの正しさを競い合っていて、
異なる意見を統合していこうという動きにはなっていません。
本当の正しさとは、「正しい」と断言しないことだと思います。
こんな大それたことではなく、正しさを押しつけるということは、
身近にあるので、気をつけなければいけません。
先日のブログの「一年生になったら」の延長で、
「みんな仲良く」という言葉、価値観はおかしいよねと思って、
調べていて、このコンテンツを見つけました。
みんな仲良くが子どもの苦しみを増やすワケ
https://president.jp/articles/-/31200
「みんなと仲良く」
「嘘をつかない」
「心をひとつに」
「思いやりを持つ」
「誰にでも優しくする」
「いじめは許さない」
どれをとっても正しい言葉ですが、それを言うことで、
子どもがどう感じるのか、そこをよく考える必要があります。
よく考えると、このような言葉は使えません。
写真は、特に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
散歩中に撮った写真を適当に貼っています。