『田坂広志 人類の未来を語る』(光文社)から引き続き学びます。
田坂広志さんは、
「十二のパラダイム転換」がこれから起こると言われています。
- 「貨幣経済」に対して「善意の経済」が影響力を増していく。そして新たな経済原理が生まれてくる。
- 多くの消費者や生活者が、社会の変革とイノベーションのプロセスに参加するようになる。
- 「政治」の分野だけでなく、「経済」と「文化」の分野でも、直接民主主義が実現する。
- 言葉を使ったコミュニケーションではなく、言葉を使わないイメージ・コミュニケーションが広がっていく。
- 「考える」ことを実現する文化と「感じる」ことを大切にする文化が融合していく。
- 誰もが自分の中に眠るいくつもの才能を開花できる「ダ・ヴィンチ社会」が到来する。
- 誰もが自分の中に隠れている「複数の人格」を表現できる「脱ペルソナ社会」が実現する。
- 単一価値の「イデオロギー」の時代から、さまざまな価値観を受容する「コスモロジー」の時代に向かっていく。
- 排他的な「一神教」の時代から、さまざまな宗教の共生する「新たな多神教」の時代が始まる。
- 「機械論的世界観」に基づく科学ではなく、「生命論的世界観」に基づく科学が主流になっていく。
- 現代文明に「科学技術」と古い文明の「生命論的な叡智」の融合が起こる。
- 東洋文明と西洋文明が互いに学び合い、21世紀の「新しい文明」が生まれてくる。
無理やり一言で言ってしまえば、これからの人類の未来に向けて、
「分断」から「融合」に変わっていくということだと思いました。
人類は「偏見」「分裂」「格差」「闘争」といったことを卒業し、
「謙虚」になる、「歩み寄り」が起こる、それによって「叡智」が結集し、
「共創」が起こる、ということなのでしょう。
「競争」から「共創」と言ってもいいでしょう。
8~12に、そのことが表現されています。
私も、この「共創」という言葉が好きです。
市民団体i-ze(いーぜ)の活動も、一言でいえば、
この「共創」を生み出すためにやっているのです。
3年前に書いた「未来に起こったステキなこと」には、
「共創」についてこう書いています。
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<未来に起こったステキなこと> 3
かつて、「競争」原理に基づいた社会のなかで、
人々は過剰なストレスにより、心身共に疲弊していました。
コロナウィルス感染の危機に直面したことで、
人々は本来の人間らしさとは何かを考えるようになりました。
そして、人々は、自分が満たされることで、
他人への思いやりが生まれることに気づき、
自分が希望をもってイキイキと生きようと思いました。
そのおかげで、「共創」原理に基づいた、
思い合い、支え合う社会が創造されたのです。
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それは何から生まれるのかというと、「個の尊重」だと思います。
「個」が生かされる社会になります。
十二のパラダイム転換では、6と7に当たります。
「個の尊重」も、これから実現していくものだと信じています。
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<未来に起こったステキなこと> 1
人びとは、愛の力によって、コロナウィルスの試練を乗り越えました。
人びとは、同じ人間どうしが、いがみあい、戦いあっているって、
ナンセンスだということに気づきました。
そして、愛の原理で、
みんなが助け合いながら、共に生きる時代がやってきました。
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<未来に起こったステキなこと> 2
コロナウィルスの試練のなかで、人びとは多くのことを感じ、
気づき、学び、行動を変えました。
そのおかげで、「責めあう社会」から「許しあう社会」に変わってきました。
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2~5は、いわゆる「感性」の時代になってくるということでしょう。
芳村思風さんからの学びは、このブログにも何度か書いてきました。
未来に起こったステキなことのヒント - Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』 (hatenablog.com)
1.「善意の経済」については、本当にそうなってほしいと思っているので、
もう少し深く考えてみたいと思います。
つづく
写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
散歩中に撮った写真を適当に貼っています。