『ないものあります』(クラフト・エヴィング商會 ちくま文庫)には、
「左うちわ」「冥途の土産」「自分を上げる棚」「口車」
「地獄耳」「舌鼓」などなど、ないものがたくさん書かれていました。
どれもおもしろいけど、残念ながら落ちがいまいちな感じがしました。
その中で、私がいいなと思ったのが、「おかんむり」でした。
味わいことばノート 166 おかんむり - Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』
なぜか?
「これは使えるぞ!」と思ったからです。
まず、「おかんむり」は、なぜ「おかんむり」なのでしょう?
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古代の貴族は、上役に反抗する際や天皇に抗議をする際には、
冠(かんむり)をわざとズラして被ったようです。
冠をズラして被ることは忠誠を欠くことです。
機嫌が悪いさまや不満なさまを「冠を曲げる」と言ったとされています。
冠をズラして被ることから、
不機嫌なさまをお冠(おかんむり)と言うようになりました。
現在では、特に目上の人が機嫌が悪い様を表現する言葉として使われています。
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ということのようです。
同じようなものに、「へそを曲げる」「つむじを曲げる」というのがあります。
この商會が売る「おかんむり」は、イラストを見る限り、
単なる王冠に見えました。
それじゃあ、つまんないなと思ったので、自分で創ることにしました。
冠は、おりがみでできます。
ネットで見るといっぱい出てきます。
作ってみました。



3番目の写真は、11.7㎝のおりがみ8枚で作ったのですが、
作りたかった冠としては小さすぎたので、もう一つ作ることにしました。
これが、「おかんむり」です。

実は、これでも少し小さくて、頭の上に軽く乗っかる感じです。
15㎝の厚手のおりがみが7枚しかなかだったので、それで作りましたが、
他のおりがみを加えて、8枚にしておけばよかったなと今は思っています。
なにせ、「おかんむり」ですから、きりがみしたオニの顔をつけました。
あまり怖そうじゃないですけどね。
私が通う、放課後子ども教室では、毎年いい経験をさせてもらっています。
いまの4年生が、1-2年生の時、正直、職場はすごい状況でした。
言うことを聞かない、何度言っても同じことの繰り返し、
半端じゃない喧嘩をする、結局怒鳴ってその場を収める、そんな日々でした。
それから比べると、いま来ている4年生は、
学童からの流れで来た別の子たちで、穏やかでよく遊びます。
去年、今年の1年生は、とてもお利口で、
いまはとても穏やかな日々を送ることができています。
それでも、何人かは、小粒ながら、調子に乗ることもしばしばあります。
学校の教室に、毎日、30-40人がやってくる中で、
取っ組み合いや、追いかけっこをしてもらっては、どうしようもありません。
注意してもやめないのは、そういう子たちの修正です。
叱ったり、言い聞かせたりしても、それは全然響きません。
本人たちは、楽しいからやってるんですから。
そこで考えたのが、「おかんむり」です。
何度注意しても聞かないと、おもむろにこのおかんむりをかぶろうと思います。
それでも、聞かないときは、バージョンアップします。

この「スーパー・おかんむり」に!
おちゃらけで、笑って、おしまい。
それが、期待するところです。
宿題やっているときに騒ぐ子がいる、
宿題をやっている子同士が、ふざけまくる、
よくあることです。
それを見ていた私が、おもむろに「おかんむり」をかぶって、
じっと睨みを聞かせます。
それに気づいた子たちが、
「立岡先生、いまおかんむりだね」
「どうも、スーパーおかんむりになったようだよ、やばいかも」
そう言ってくれると、「おかんむり」冥利に尽きます。
幸いにも、今日は、常連のひとり、おちゃらけの子が、
ずっとおちゃらけのままだったので、どうしようかと思いましたが、
それは本筋とは違うなと思ったので、
「おかんむり」することはありませんでした。
なので、子どもたちには、まだお披露目していません。
さて、効果のほどはいかに?