『不適切保育はなぜ起こるのか』(普光院亜紀著 岩波新書)より
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家庭で子供を虐待してしまった親が、
「しつけのつもりだった」と話すことがあるが、そのときの「しつけ」は、
「大人(自分)に従わせること」と同義になっている場合が多いように思う。
辞書のしつけの項には、
「子どもに決まりや習慣、礼儀作法を教え込むこと」などと書かれているが、
もうすこし現代の子ども観や教育観に引き付けて、
子どもの視点から定義するなら、
「子どもが生活習慣や社会性を身につけられるように導くこと」
などとするのが妥当ではないか。
小さいころから、よき生活習慣や振る舞い方を身につけていられれば、
大人になってからも無意識のうちに健康な生活ができたり、
社会性のある振る舞いができたりして「生きやすさ」につながるはずだ。
(中略)
私は常々「子どもか生活習慣や社会性を身につける」ことに関して、
保育施設は強みを持っていると考えてきた。
核家族の生活では、子どもの近くに一人か二人の大人しかおらず、
子どもはその大人を頼りに、
ときには大人との対立を繰り返しながら生活している。
しかし、複数の大人や仲間とともに過ごす園生活には、小さな社会が存在する。
子どもは、日々、保育者や友だちとともに楽しみながら生活し、
時には少し先を行く仲間の姿に刺激を受けたり、
自分でできるようになりたいと願ったりしながら、
体験を通して、ゆるやかに、さまざまなことを身につけていく。
こういった子どもの姿は、保育者の間で「育ち合い」と呼ばれてきた。
食事での好き嫌いに関しても、園で美味しいそうに食べる仲間の姿、
栽培活動やクッキング保育、みんなで読んだ絵本などがきっかけで、
嫌いなものが食べられるようになったなどということが、
保護者の間でもわが子のエピソードとして数多く語られてきた。
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『保育園は誰のもの』(普光院亜紀著 岩波書店)も読みました。

ジェームズ・ヘックマン教授(2000年ノーベル経済学賞受賞)の言葉
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「幼児教育は国家にとって最も費用対効果が大きい教育投資である」
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そうなんです。
幼児教育に限らず、子どもの成長に関する投資がもっともっと必要なのです。
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待機児童問題が本当に解消し、子どもの「詰め込み」も改善されたら、
その次に多くの人が望むのは、保育園の間口を大きくすることだと思います。
これは都市部の現状から遠い想像になりますが、希望する家庭は、
働いていなくても子どもを認可保育園に入園させることができるようになったら、
子育ての安心感は大きく広がるでしょう。
待機児童が少ない地域では、
認可保育園が幼保連携型認定こども園に移行することがふえてきました。
認可保育園の事業者も親が働いていない家庭の子どもを
視野に入れ始めたということです。
ただし、幼稚園時間を超える保育を希望する場合は、就労証明を出すなどして、
「保育の必要性の認定」を受けなければなりません。
この制度を柔軟にして、認可保育園や認定こども園の三歳未満児のクラスも、
保育の必要性に認定なしで入れるようにするのです。
あるいは、ゆとりのスペースや人員を活かして、
一時保育を拡大する形でもよいのかもしれません。
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菫も保育園で、多くの人に囲まれて育っています。
そして、まもなくおねーちゃんになります。