『ルポ スマホ育児が子どもを壊す』(石井光太著 新潮社)から、
引き続き学んでいきます。
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スマホ育児の悪影響は、
「アタッチメント」の欠如という点で語られることが多い。
従来の子育ては、養育者が直に子どもと触れ合って行うものだった。
子どもは、対応、声、吐息など様々なものを感じ取ることによって、
養育者と強い心理的な結びつきを手に入れる。
これが心理学でアタッチメントと呼ばれるものだ。
子どもはアタッチメントの中で、情緒力や創造力を伸ばし、
そこを安全基地にして他者と触れ合って、コミュニケーション能力を高める。
アタッチメントは、子どもの発達の基盤とも呼ぶべきものである。
スマホ育児の欠点は、養育者とのかかわりがスマホにとってかわられることで、
その基盤が弱まり、発達が妨げられることだ。
これに関する研究はいくつもある。
たとえば、前出の論文には、7,097人の子どもを対象にした調査で、
1歳児が経験したスクリーンタイムの長さ私大で、
発達の遅れが現れるという研究成果が出ている。
これによれば、スクリーンタイムが4時間以上の子どもは、
1時間未満の子どもに比べると、2歳児の時点で、
コミュニケーション領域の発達に遅れが生じる割合が4.78倍、
問題解決の領域で2.67倍になるという。
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科学的根拠や調査結果を見る以前の問題として、
直感で、スマホ育児では情緒は育たないよね、ということを感じますが、
この結果を見る限り、明らかにまずいというより、
子どもは、将来かわいそうなことになることが見えています。
では、すでに大人になったデジタルネイティブ、Z世代、
スマホ世代と呼ばれる人たちは、どんな感じなのでしょうか?
この人たちは、スマホ育児は受けていません。
初代iPhoneがアメリカで発売されたのが、2007年ですから、
ある程度大きくなってから、スマホが急速に普及してきた世代です。
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2020年度「保育人材」に関するアンケート調査
(独立行政法人福祉医療機関)によれば、
保育施設では、20代の職員が占める割合が29.7%。
先生の3人に1人がデジタルネイティブか、それに近い世代。
そうなると、若い先生の感覚は子どもたちのほうに近くなる。
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その20代の先生の言動で、トラブルになった事例はこんな感じ。
- 園では昼食は先生と子どもたちが一緒に食べる決まりになっていた。だが、新任の先生は、それを嫌がって、いつも事務室に給食を持って行って、スマホ片手に一人で食べていた。園長が見かねて注意すると、新任の先生は言った。「私はずっと家でも自分だけで食事をしてきたので、他人とご飯を食べるのが苦手なんです。昼休みくらい子どもたちから解放してください。でなければ、この仕事に耐えられません。
- 先生が名簿に載っている子どもの親を検索し、SNS等で勤め先や趣味などを把握する。そうした情報を演じに流したり、保護者会で話したりする。また先生が勝手に保護者とSNSでつながってプライベートな付き合いをする。
- 子どもと泥遊びができない先生が増えた。理由は、服が汚れる、美容院で整えたばかりの紙に泥がつく、虫が苦手、ネイルが台無しになるなど。園は人手が足りないので、そういった保育士でも雇わなければならない状況になっている。
- 保護者への手紙や卒園アルバムの文集などで文章が書けない。理由を聞くと「スマホでしか書いたことがないから長い文章が書けない」という。
- 園に就職して、2か月後に「もっと給料の良いIT関係の仕事が見つかったので辞めます」と言ってきた。園長が、「いま担当している子どもたちのために、今年度が終わるまで我慢しなさい」と諭したところ「パワハラだ」と言って出勤拒否になった。
これは困ったものです。
コミュニケーションというのは、自分の想いや意志だけでなく、
場の状況を見て理解する、相手の立場や気持ちを尊重することですが、
それが全くできていませんね。
こういう保育士が担当した子は、どうなっていくのだろう?
こういう保育士が親になった時、その子どもはどうなっていくのだろう?
なんだか、とっても不安です。
Z世代は、こういう人種なのかと思ってしまいますが、
ネットで見る限り、かなりポジティブな面が多く書かれています。
もう少し理解を深めるために、Z世代の本を読んでみたいと思います。

写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
手元にあった写真を適当に貼っています。