「禁止する」って、どういうこと?

いじめにつながる「あだ名」「呼び捨て」を

ある小学校が禁止したというニュースを

NHKの「おはよう日本」で見たことで、

禁止についてすこし考えてみることにしました。

 

「禁止」とは、

ある行為をしないように命令すること。

なぜ、命令するのかというと、それが正しくない、好ましくないから。

「命令」とは、

上位の者が下位の者に対して、あることを行うようにいいつめること。

「禁止」「命令」は、上位者の価値観に基づいています。

 

個人的にこういうのがとてもイヤなんです。

上位者の価値観は、正しいということを前提にしていて、

下位者は、最終的には黙って従わざるを得ないということ。

そして、そもそも、上位者・下位者に区別するということが、

私はいやなので、「禁止する」という言葉が嫌いです。

 

「あだ名の禁止」について、二極の議論をしたいとは思わないので、

なぜそれをするのかを、まず考えてみたいと思います。

どうも「あだ名」「呼び捨て」がいじめにつながるからということのようです。

 

では、いじめをなくするには、どうしたらいいのでしょう?

 

わたしは、みんな人間なんだから、

いじめをなくすることはできないと思っていますが、

子どもが大きく傷ついて、その後の成長に支障きたすようないじめは、

起きないようにしていかなければなりません。

 

こどもは、「悪さ」「いたずら」「悪い言葉」「けんか」、

時には、ちょっとした「暴力」など、これらは、

子どもが成長していく上で必要な経験ではないかと思っています。

「あだ名」も「呼び捨て」も同様です。

 

もし、それらを禁止したら、どうなるのでしょう?

その子どもたちは、どんな大人になるのでしょう?

 

いじめた子を取り除いても、いじめはなくならないでしょう。

子どもたちの間では、常に小さないじめはあります。

日々接している子どもたちを見ても、

仲間はずれや、諍いなど、さまざまなことが起こり、

そんな経験をしながら、成長をしていくんだなということがわかります。

人間、子どもの本質・体質は、禁止されることをやりたいわけですから、

それを、おおらかに認めてあげることが大事だと思うわけです。

それが、大人になっていくための生活習慣なんだと思うのです。

 

ここで、病気のガンのことを思いました。

すべての人の身体には、ガン細胞があり、日々生まれていますが、

ストレスや低酸素・低体温などが原因で、ガンが病気として発症します。

患部を取り除く手術や、抗がん剤治療などがありますが、

それらで治ったとしても、ガンは生活習慣病なので、

生活習慣を変えない限り、再発するリスクは常にあります。

ガンに苦しまないためには、体質を変えていくほかありません。

 

「禁止」は、手術や抗がん剤治療に似ています。

いじめは発症していないわけではなく、小さないじめはどこにでもあります。

それをおおらかに、見守りながら、

個々のケースに対して対応していくことしかないでしょう。

いじめというのは一律ではないので、これがいいという方法はないでしょう。

目に見えるものを禁止するだけでは、問題がなくなるのではなく、

見えなくなっていくだけですよね。

 

とはいえ、「あだ名」を禁止する学校は、

いろいろ考えた末の結論だと思います。

学校で禁止しても、外ではその効力はおよばない

ということもわかっているでしょう。

だから、それは間違いだとか、部外者は言えないと思っています。

なぜ一律に禁止しなければいけないのかというと、

子どもた一人ひとりに目を行き届かせて見守り、

そこで起こる個々のケースに適切に対応することが、

いまの学校のしくみとしては、できないからだと思います。

 

いじめをなくするために必要なのは、

一人ひとりの子どもたちが満たされることだと思っています。

そのためには、楽しいこと、うれしいことがいっぱいあることが大事です。

学校にそれはあるでしょうか?

 

今の学校のあり方、教育システムによって、落ちこぼれ、いじめ、

不登校などの問題が発生し、年々深刻になってきています。

そういう実情から見ても、今の学校教育のシステムを、

根本的に考え直す時期に来ているのではないでしょうか?

 

さらに言えば、子どもが満たされるためには、

親が満たされること、これも欠かせません。

これも難しい問題で、それは現代社会の問題でもあるからです。

だから、いかなる対処療法をおこなっても、自己免疫力は改善しません。

いまの社会のあり方も、根本的に見直す時期に来ていると思っています。

だれもが、心身の健やかさ、ゆとり、おおらかさを失っています。

 

そこまで考えると、私は、私の夢である

「ここいまタウン」をつくろう!

に行き着いてしまうのです。

それは簡単にできることではありません。

私に実現できることでもないと思っています。

しかし、それを夢みることはできます。

 

いまの私は、放課後子ども教室やドリームマップ授業をやっています。

さらに、自分をみたすための「育自の魔法」も忘れていません。

いまはそれらを。ひたすらやっていくだけです。

 

その先にあるものは、「ここいまタウン」です。

「ここいまタウン(仮称)」をつくろう!

 

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写真は、特に意味はありませんが、

リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、

散歩中に撮った写真を適当に貼っています。