小雪が舞うような寒い冬、私が入ろうとするコンビニの入り口前で、
三人の若い男性が地面に座ってカップラーメンを食べていました。
この風景を見て、どう思うでしょうか?
私も、つい「邪魔な奴らだ!」と思ってしまいます。
多くの大人、特に「自分に優しく、他人に厳しく」のおじさんたちは、
「けしからん!」「実に、なっとらん!」と言うでしょう。
しかし、彼らは、どうしてそんなことをしているのでしょうか?
そこには、何か理由があるはずです。
これは、『魔法のしつけ』長谷川博一著に書かれていたものです。
著者は、こう続けています。
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「ちょっとごめん、通してくれる?」と声をかけると、
一人が頭をぺコンと下げ、「あっ、すみません」と
言いながら場所を移動したのでした。
彼らはこのとき、
他人が通るのに自分たちは邪魔になっているということを理解したのです。
彼らの「自己中」な振る舞いよりも、私は別のことが気になっています。
こんな寒い冬に、長袖トレーナーだけで、地面に座って食べていたということ。
彼らは「ここは寒いから暖かいところで食べよう」といった、
自分をいたわりながら振る舞おうとする着想がなかったのです。
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どうも、この子たちは、いわゆる不良ではなさそうです。
「邪魔だ、けしからん」と言ってしまえば、それで終わりです。
そこからは、諍い・対立以外の何ものも生まれてきません。
しかし、その行為の背景に何があるのかは、
見えている状況だけではわかりません。
十字とハートの赤い「ヘルプカード」は、ある意味、
視覚だけで判断しがちな我々への警鐘なのかもしれません。
彼らの
- コンビニの出入り口をふさいでいるという行為
- それが邪魔になることに気づいていない意識
- 寒い冬の日に外でカップラーメンを食べているという状況
そこには何か理由があるんだという意識が必要です。
日々子どもたちと接していると、大人をイライラさせる行為は多々あります。
私も、イライラする気持ちを感じながらも、
意識を向けて、短絡的に反応しないように心がけています。
放課後子ども教室の大人は、見守り役だということを意識しながら。
もう一つ引用します。
『みんなで創るミライの学校』
箕面こどもの森学園(辻正矩、藤田美保、守安あゆみ、佐野純)より
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箕面のこどもの森学園では、子どもたちが入学してきたときに、
「まずは、自分を大切にしてほしい」ということを伝えます。
それは、
「自分を大切にできない人は、本当の意味で人を大切にできない」
と考えているからです。
ネイティブ・アメリカンの教えに
「神様は、一番大切なものを七番目の方向に隠しました」
というものがあります。
東西南北で四つ、天地で二つ、合わせて六つの方角がありますが、
それ以外のもう一つの方角とはどこでしょうか?
そう、七番目の方角とは外にあるのではなく、自分自身の中なのです。
子どもたちには、
「そこに何があるのかを探して自分自身に向き合っていくことが、
自分を大切にすることになる」
と伝えています。
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他人の7番目の方角に何があるのか、それはわかりません。
ただ、自分の7番目の方角をしっかり見ることができれば、
他人のそこに何があるのかを感じることができるのかもしれません。
それが、共感なのでしょうか。
写真は、特に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
散歩中に撮った写真を適当に貼っています。