この本を読んで、「元気」について考えてみました。
ちなみに、この本、以下の方におススメです。
- がんにかかったことのある人
- がんにかかっている人
- まだがんにかかったことのない人
地元の図書館にも近隣の市の図書館にもなく、
予約した本は、都立図書館からやってきました。
この本の冒頭に、こう書かれています。
「私たちは本質的に健康(健全)な存在である」
これが「元気」な状態だと思いますが、いつの間にか、
本質的な状態ではなくなってしまっているのが、多くの現代人だと思います。
いくつかこの本から引用します。
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がんになる大きな要因は、自分でない人間になろうと努力することであり、
がんを癒す大きな力は、真の自分を受け入れること
(本性に還ること)によって、働きはじめます。
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私たちは日常生活の中で、人間関係、仕事、趣味、学問、信仰、
自然や動物との関わりなどを通して、
幸福になるためのさまざまな働きをしています。
ところが、私たちは長い間「自分に厳しく、他人に優しく」
という教えを受けてきて、それが完全に刷り込まれてしまっているため、
なかには自分の幸福を蔑ろにし続けている人もいます。
とくに、がんばりやのがまんのきく人は自分を犠牲にしがちです。
注釈:最近、「自分に優しく、他人に厳しく」な人が目につくようですが。
-------(以下要約)--------------------------------
カリフォルニアに集まった30名ほどの患者にこう問いかけた。
「自分の人生に喜びや深い充足感をもたらすものを最低5つあげる」
多くは社会的に成功した人たちで、テキサスの不動産会社社長、
カナダの大きな医療機関の立て直しに携わるビジネスマン、
イギリスの女性裁判官、なとなど。
彼らは異口同音に、こう発した。
「人生に喜びがない」
「病気はいやだし、死ぬのもいやだ」
では何のために生きるのかという問いには、
「特に生きる理由もない」
「はたすべき責任ややるべきことならいくらでもあげることができるが、
自分が真にしたいことや喜びを得られることなどないし、考えたこともない」
と答えた。
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元気とは、辞書では、「活動のもとになる気力」となっていますが、
「元々ある気」と解釈すればいいでしょう。
私は日々、小学校低学年生と接していますが、彼らはみんな元気です。
何者でもない「自分」をそのまま生きているからでしょう。
それがいつの間にか、多くの「べき」「ねばならない」や、
「しかたがない」などに圧迫され、自分でないものになろうとするので、
元気を忘れていくことになります。
それを思い出せば、本質である健康・健全に戻るのです。
私の場合、元気な子どもたちに触れ、元気をもらっています。
そして、元気な大人であることが、子どもたちにとって幸せなこと、
だということを思い出すのです。
もう一つおまけの引用です。
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がんは強くて攻撃的な細胞というイメージが一般的ですが、
がん細胞は、正常細胞を攻撃することはありません。
がんは本質的に弱くて不安定な細胞なのです。
がんは混乱して、誤った情報を得たために
本来死ぬべきタイミングで死ぬことができずに増え続ける細胞なのです。
その結果、他の臓器を圧迫したり邪魔をして、機能させなくするわけです。
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思い込みを外すことも、元気を思い出すために大切ですね。
がんは本質的には悪者ではないのですから。