令和4年度が始まりました。
ドリームマップ授業にとっても、新しい年度です。
その活動開始の前に、とってもステキなお便りが届きました。
ドリームマップ授業では、5-6時間目の発表のあとに、
子どもたちが、この4つの質問に答える振り返りの時間があります。
- ドリームマップを作って気づいたこと、感じたことは?
- 発表した気持ちは?
- 友だちの話を聞いて、思ったことは?
- だれに、どんな応えんをしてほしいですか?
時間が許せば、どの質問でもよいので一つだけ答えてくださいと伝えて、
一人ひとりに発表してもらいます。
子どもたちからは、毎回こんな言葉が出てきます。
- 普段考えたことのない自分の事や自分の夢について考える時間がもてた。
- 自分のことを知る時間だった。
- 自分には夢はないと思っていたが、あることが分かった。
- 夢の再確認ができた。
- 思ったよりたくさんの夢があることが分かった。
- 夢に向かって頑張っていこうという気がした。
- 緊張したけど、自分の夢を伝えることができた。
- 発表できてすっきりした。
- 友だちの知らない面を知ることができた。
- ひとりひとり夢が違っていた。
- みんなステキな夢を持っていると感じた。
- 友だちの夢を応援したいと思った。
- 応援してもらってうれしかった。
- 家族や友だちに応援してもらいたい。
- 夢をかなえた人、その道の専門家に応援してもらいたい。
- がんばれ、応援しているよ、きっとかなうよ!
- などなどなど
その時の子どもたちの眼はイキイキとしています。
そして、多くの子のコップの水は増えています。
そのとき、今日もまたドリームマップ授業をやって良かったと思えるのです。
しかし、当日の最後に聞ける言葉は限られています。
今回、やり切って何日かたって、もう一度じっくり振り返って書いた
ドリマ先生へのお便りの束を読むと、新たな発見がありました。
都内のある小学校6年生へのドリームマップ授業のあと、
2クラスの子どもたち一人ひとりからのお便りが届きました。
といっても、私が参加した学校ではありません。
それを見せてもらい、じっくりと一枚一枚読みました。
とってもステキなので、たくさんメモしました。
こんな言葉がちりばめられています。
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達成感・ワクワク感・充実感
- 自分のありのままの姿を描くことができました。
- 「がんばろう」「やって良かった」やりがいがありました。
- みんなの好きなものや将来が、とてもすてきだと思いました。
- すごく良い思い出になりました。
- 私の最初のコップの水の量は、1/4くらいだったのですが、ドリマ授業を受けて自分の好きな事・物など自分の事を知れたので、コップの水が半分以上になりました。
- 私の最初のコップは、1/3くらいしか入っていなかったのですが、自分をほりさげると、コップの水が2/3くらいにふえました。
- 優しさや良い所を大切にするのと同じように、みにくい所や悪い所も、自分だから大切にしていけたらいいなと思います。
- ぼくがつくったドリームマップは、自分のへやにかざりたいと思います。
- 自分に自信がつきました。
- 一日かけて作ったドリームマップは、一生の宝物です。ドリームマップが完成した時は、とてもワクワクしたし、とてもやる気がでました。
- 作ってみて、私が本当に25才になったらどんな人になっているのかが、楽しみになりました。家にはって、いつも見られるようにしたいと思います。
- 私は、自分に夢が本当にあるのか分からなかったけど、今回の制作をとおして、ちゃんと自分の夢が決まりました。
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ドリームマップの6時間は、
すごいドリームマップを作ってしっかり発表することが目的ではなく、
また、ドリームマップを完成させるのが目的ではありません。
ドリームマップを作ることを「楽しむ」ことができたらOK!
子どもたちは、それを本当に実践したんだなということが分かります。
真摯に向き合い、楽しんでドリームマップを作り、
その結果できたものは、ワクワクを生み出し、
宝物になり、思い出にもなっているんですね。
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自分発見
- 自分の好きなことややりたいことは、自分で決めていいということを学んだので、自分のやりたいことを大切にしていきたいです。
- ドリマを作っているときは、「自分はこんなことを思っていたんだ!」など、たくさんの発見がありました。
- 1-2時間目の「自分を知る」とき、「自分って、こんなものも好きだったんだ!」など、新しい一面を発見できました。
- 自分は自分のことをよく知らないというのもわかりました。
- 自分のことがよく分かったし、友だちの知らない面を知ることができました。
- ほんとうの自分を知ることができました。前まで、今の自分があまり好きではなく、ドリームマップを作って、今の自分が好きになりました。
- ドリームマップの授業で、自分の好きな物とむきあって、自分が好きな物が再確認できた気がして、また夢にちかづけた気がしました。
- とてもドリームマップを作るのが楽しくて、ウキウキしていました。ばくは、ドリームマップを作ってみて、こんなにも自分のすきな物があったなんてビックリしました。
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私は学童保育や放課後子ども教室で、多くの小学低学年生と接してきました。
とても自己中ともいえる彼らが、数年後には、
自分の好きなこともわからなくなるのでしょうか?
ドリームマップ授業は、彼らがそれらを再発見する場なのですね。
毎回授業の最後に聞く言葉の多くは、これらです。
- 自分の夢が見つかった
- みんなが違う夢をもっている
- 夢に向かってがんばりたい
- 友だちの夢を応援したい
自分の好きの発見や、自分を知ること大切さ、自分が好きになる、
それらの言葉は、当日の短い時間の中では表現されにくいのです。
子どもたちにとって、自分発見のインパクトがこんなにも大きい、
これが、今回お便りを読んだ私の一番印象に残った大きな気づきです。
1時間目の後半から2時間目の前半にかけて、
「自分の好きは何か」「自分を知る」ワークをやります。
それがあってこその3-4時間目のドリームマップ作成だなと思いました。
たぶん、ワークをやっているときは、
自分発見はそんなにクリアではなかったとしても、
きっと、ドリームマップを作っているときに、
自分の好きや良さが醸成されていくのではないかと思うのです。
なぜなら、ドリームマップの時間は、
「自分」というものにフォーカスする時間だからです。
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「自分」「夢」「行動」
- 「自分」「夢」「行動」 この3つが大切なのだと学びました。特に心に残ったのが「自分」です。夢にむかうだけでなく、今の自分を知ることが大切だと学びました。
- 自分がいて、夢を見る、そして行動するのが一番学んだことです。
- 自分が描いた夢に向かって、ワン・ツー・スリーの法則を大事に夢をかなえたいと思います。
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ドリームマップで大事にしているワン・ツー・スリーの法則です。
子どもたちには、これがしっかり伝わっていると感じました。
たぶん、ドリームマップを導入する学校や先生方にとっては、
子どもたちが「夢」を持ち、
それに向かって具体的な「行動」を起こしていくこと、
そこに重きを置くことが多いのではないでしょうか。
私も、そう思ってきましたが、今回想いを改めました。
子どもたちにとって、「自分」再発見が一番大事なんだと。
発見ではなく、再発見だと思うのです。
ドリームマップのワークブック、
6時間目までの授業のスクリプトや時間の流れはよくできている、
そう思って、私はずっとやってきました。
ワークブックの各ページには、ドリマ先生から伝えたいことがあります。
それを、標準スクリプトに基づいて忠実にやってきました。
ただ、毎回、想いは伝わっているのだろうか?
と半信半疑でやってきたのも事実です。
いつも、振り返りで子どもたちの口から出てくる言葉、
増えているコップの水、「楽しかった」という発言や雰囲気で、
きっと通じているのだろうと信じて帰ってきていました。
今回のお便りは、その想いが子どもたちに伝わっているということ、
そう確信できるものを私たちに提供してくれました。
これだけのものを、やらないという手はありません。
今年度も、私のライフワークを続けていきます。
写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
散歩中に撮った写真を適当に貼っています。