『遊びと利他』(北村匡平著 集英社新書)から引き続き引用します。
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私も幼い頃、レゴでよく遊んだ。
新しく買ってもらうたびにブロックが増えていき、
建物やロボットを作っては分解し、
再び作っては壊して遊んだことを覚えている。
何もないところからパーツを組み合わせ、新しい世界を創造することができた。
その頃のレゴは、いまほど種類もなく、デザインもかなりシンプルだった。
だが、親になってレゴストアで子どものために買うことが増えて衝撃を受けた。
主力商品は、スターウォーズやマーベル、デイズニーなどと
タイアップしたキャラクター商品ばかりになり、
レゴは、かつての遊び方とはかなり異なるものになっていたのだ。
こういったレゴは、最終的な完成形が存在し、一度組み立てると壊しにくい。
精巧な「プラモデル」のようで、完成させたら次の商品へと購買行動を促す。
自由に組み合わせた創造的な遊びをするのではなく、完成形を見せられ、
それを模倣するだけで、遊びから自発性や想像力が奪われたように感じられた。
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昔ながらのレゴは、クラシックとして区別されています。
ディズニーとのタイアップしたレゴはこんなものです。
昭島駅前にあるモリタウンに「トイザらス」が入っていますが、
ここには、買いたいおもちゃがほとんどありません。
せいぜい、レゴ(クラシック)、パズル、いくつかのカードゲームくらいです。
他に並んでいるのは、キャラクターものやプラスチックの塊のようなおもちゃ。
子どもが遊びをつくり出すものではなくて、
遊ばされるモノ、そしてすぐに飽きるモノばかりに見えます。
私の職場の子どもたちもレゴでよく遊びます。
これは、数年前に、そのトイザらスで、4000円くらいで買ったものです。
お値段も上がっていますね。
新しいのは買えないので、ブックオフで中古のパーツを買って追加しました。
そして、私が勤める前からあったこの大きなブロック、
現役中の現役で、多くの子がいろんなものを作ります。
壊れてきていますが、どうも同じものは買えないようです。
数年前にブックオフでたまたま見つけ、500円で購入したこのブロック。
大正解でした。
形状が違うので、いろんな形が組めて、
子どもたちは、創造力と創造性を存分に発揮しています。
これはラQです。
数年雨に、もう使わないからと寄付していただいたものに、
少し買い足しました。
これかなり高いので、そう簡単には変えませんが、これまた優れものです。
いまこれが、一番人気です。
面白い形をつくることもしますが、
これをいろんな形に組んで、コマのように回して、
どれが一番長く回るかを競ったりしています。
その他に写真を撮っていませんが、Wammyがあり、これまた面白いのです。
【遊び方は無限大】新感覚ひらめきブロック ワミー(Wammy)をレビュー!|いちもくサン
そんな中、木のおもちゃは、これだけです。
子どもたちは、シンプルなおもちゃが大好きで、
毎日いろんなものを創り出します。
そんな買いたいと思えるおもちゃを買える場所が、
身近にないのがとても残念です。
なによりも残念なのは、おもちゃという子どもの遊び道具が、
商業ベースで、どんどんつまんなくなっているということです。
子どものよりよき成長を願ったおもちゃというより、
いかにしてたくさん売るかという、お金儲けのためのおもちゃであふれている、
そんな感じがします。