ジョセフ・コーネルの手紙

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ウルスラは、自然を愛し、環境破壊に対して強い憤りを感じていました。何年もの間、彼女は人々の行動を変えようと働いてきました。しかし、どれだけ頑張っても人々の行動を変えることができないことで、自暴自棄に陥ったウルスラは、武器を持って戦おうとまで考え、ジョセフ・コーネルに手紙を書いたのです。

それに対するジョゼフ・コーネルの返事よって、ウルスラは危うい行動を思いとどまり、ポジティブな生き方を貫くことになります。

その内容があまりにも素晴らしいので、この本に書かれている全文を引用します。

 

内容は、「幸せに生きる部屋」にぴったりですが、それは、地球の自然、さらには人間の自然さを信じ、自然に生きているジョセフ・コーネルの言葉でもあるので「自然を楽しむ部屋」に入れることにしました。

 

---- 引用開始 ----

 

他人の行動で、自分の心の平穏が乱されるなら、それは自分の力を自ら手放すことになります。遅かれ早かれ、あなたは他者の行動によって、がっかりさせられるでしょう。その時、あなたは他者の行動によって、自分が正しいと思うことをするのを止めるのですか?

人々は世間が賛同してくれないと幻滅します。しかし、自分で完全にコントロールできるのは、「自分」だけなのです。本当にすべきことは、自分を変えることです。まず自分が、自分が他人にそうなってほしいと願っている人間になる必要があります。

 

田中正道もこういっています。

”私はいつも自分ではなく、他人を見ていた。自分をしっかり見ていなかったので、他人に対する本当の理解もしていなかった。”

いつもポジティブで、エネルギッシュで、愛に満ちた態度をとるためには、自分自身を見つめ、心の底からの想いに従って行動すべきです。

 

あるジャーナリストが、カルカッタでマザー・テレサに、

「あなたの努力はむなしいと感じることはありませんか? あなたは、救いを求めるほんのわずかしか助けることができないのに。」

と尋ねました。

マザー・テレサはこう答えました。

”神は、私を成功させるために遣わされたのではありません。神は私を誠実な生き方をさせるために遣わされたのです。”

マザー・テレサは、実に誠実な生き方をしたので、多くの人が彼女を見習ったのです。

 

人として完全に生き、かつ燃え尽きるのを回避するコツは、あなたの理想に向かってエネルギッシュに働くこと、そして成果を気にするのではなく、どれだけ質の高い行動がとれたかに気を止めることです。

あなたは自分の行動をコントロールすることはできますが、それに対してどのような見返りを得るのかをコントロールすることはできません。あなたの行動が成功であったかどうかが他人の評価に左右されるなら、成功するかどうかは、自分ではどうすることもできないでしょう。他人に依存しない人々は、我慢強さと愛が人一倍い強いです。なぜなら、彼らのエネルギーは、常に燃え続け、外からの力では消されることがないからです。

 

ガンジーと彼の賛同者は、インドを英国から独立させるため、何十年にもわたって活動を続けました。ある新聞記者は、ガンジーが1日15時間、毎日休まず働いている様子を見て、

「あなたは休暇を取らないのですか?」

と尋ねました。

ガンジーはにこやかに笑いながら答えました。

”私はいつも休暇をとっているようなものですよ。”

ガンジーはいつも自分に従って行動していました。葛藤や落胆はしばしばありましたが彼の内なる思いが、いつも彼を力づけ、支えていました。

 

人の行動が高い精神に支えられているとき、その行動は他人をも惹きつけます。あなたの心を、”今、ここ、現在”におき、それを柔軟に保つことが重要です。さもないと、電気プラグが抜けたスチームアイロンでアイロンがけするように、あなたの努力は効果的でないものになってしまいます。

 

------- 引用完 --------