『仕事の思想』(田坂広志著 PHP文庫)からの学びです。
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先日、あるテレビ番組を見ていたら、ある金融機関の経営者が、
こう発言しているのを聞いて、思わず考え込んでしまいました。
これは「金融ビッグバンのなかで、御社はどのような戦略を考えていますか」
というインタビュアーの質問に答えての発言です。
「ええ、弊社は、これからは、
お客様に弊社のファンになっていただこうと考えています」
この発言を聞いて、私は考え込んでしまいました。
聞きまちがいではないかと思ったからです。
「弊社は、これからは、お客様のファンになろうと考えています」
のまちがいではないかと思ったからです。
(中略)
まず、顧客に深く共感する。
このことが、きわめて大切なことであると思います。
こちらの立場に立った操作主義的な発想で、
「顧客を説得しよう」「顧客を動かそう」と考えるのではなく、
まず、無条件に顧客に深く共感する。
そのことがとても大切であると思います。
しかも、ここで重要なのは、「無条件に」ということです。
なぜならば、私たちのこころの深くに棲みついた「操作主義」は、
いつでもひそやかに鎌首をもたげるからです。
「顧客に共感すれば顧客から共感を得られる」
「顧客のファンになれば、顧客にファンになってもらえる」
そういった発想です。
しかし、こうした発想は、ひそやかな操作主義にほかなりません。
だから、「無条件に」ということが大切なのだと思います。
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この本は、ビジネスにおける「働く」ということについて書かれています。
これは、「働く」にかぎらず、
子どもに接するときにも大切なことだと思います。
特に子どもに接する場合、どうしても上から目線になってしまいます。
しつける、指導する、導く、ちゃんとさせる、いい子に育てる、
教育する、叱る、などなどの言葉があります。
これまさに、操作主義なんです。
子どもと接するとき、どうしたら無条件に共感できるのか、
成長してしまった大人としては、永遠の課題です。
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マネージャーに求めるものは究極、ただ一つのことです。
自分自身が成長すること。
成長し続けること。
そのことによってこそ、「部下の成長」に責任をもつことによって、
マネージャー自身が成長していけるのです。
そして、そのとき、マネージャーは、部下の成長していく「喜び」と、
自分自身が成長していく「喜び」の二つを味わうことができるのです。
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そもそも、成長してしまった大人という思考、
そのものが操作主義を招くのでしょう。
大人も成長過程にあるという思考が大切です。
大人自身が、自分を成長させようとしていくところに、
無条件の共感は生まれてくるのではないかな、と思います。

写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
手元にあった写真を適当に貼っています。