『医者のヨボヨボにされない 47の心得』(和田秀樹著 講談社+α新書)の
心得4「元気な百寿者ほど血圧が高かった」から、
しっかり書き出しました。
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若いころの血管は、血管の壁が薄くて柔軟性に富んでいます。
ところが、年齢を重ねるにつれて柔軟性は失われ、だんだん硬く厚くなり、
動脈硬化と呼ばれる症状になります。
若いころは張りのあった皮膚が年齢とともに、
しわが目立ってくるのと同じです。
血管の動脈硬化は、
すでに小学校の終わりぐらいから少しずつ始まっていると言われ、
年齢を重ねて生きていく上では避けられない現象です。
動脈硬化が進んだ状態の血管で全身に血液を届けるには、
ある程度血圧が高くなればなりません。
血圧を上げないと、
体の中でも特に大切な脳に酸素や栄養が届かなくなってしまうからです。
だから、血圧の値には年齢を考慮することが重要になります。
かつては上の血圧が年齢に90プラスした数値くらいまでなら、
大丈夫といわれていました。
(中略)
こうした血管の事情を抱えた高齢者が、無理やり薬で血圧を下げてしまうと、
脳への酸素や栄養が滞ります。
下げた血圧が基準値になれば、医者は「よかったですね」と言いますが、
実質は低血圧の状態になっている可能性があります。
低血圧の代表的な症状には、疲れやすい、だるい、めまい、立ちくらみ、
頭痛、耳鳴り、不眠、胃もたれ、吐き気、発汗、動悸、
不整脈などさまざまなものがあります。
立ち上がったときに起立性低血圧が起こると、
ふらついて転倒し、骨折する危険性もあります。
ただ、血圧の薬を飲んで、これらの症状をはっきり自覚する人は、
あまり多くはないのかもしれません。
薬によるだるさなどの症状というのは慣れてしまうと、
あまり感じられなくなって、それが年のせいのように思われてしまうからです。
そして薬をやめてはじめて、薬のせいであんなに元気がなかったのだと、
気づくことがとても多いのです。
(中略)
私は高齢者の患者さんには、血圧は高くても気にしなくていいと言っています。
みんな血圧が高いと血管が切れて脳出血になると恐れていますが、
今は栄養状態がよくなっているので、血管が切れることはめったにありません。
1960年には人口10万人当たりの脳出血の志望者は120人を超えていましたが、
2020年には25人前後と激減しています。
むしろ、血圧を薬で下げてしまう方が、脳の血液が減り、
血管が詰まりやすくなって危険です。
ある比較試験では、高血圧の人に降圧剤を飲ませたら、
血管が詰まる脳梗塞が50%も増えています。
高齢者の血管は、ある程度動脈硬化が進んでいるので、
薬で無理やり血圧を下げると、
血流がゆるやかすぎて脳の血管が詰まってしまったのです。
日本血圧学会の大規模な比較試験では、
上の血圧が160以上ある4,400人を2グループに分け、
一方は、140未満まで下げる厳格な治療を行い、
もう一方は、140~160のゆるめの治療を行いました。
その結果、ゆるめの治療群の総死亡数42人に対して、
厳格な治療群は54人となりました。
(中略)
日常生活のさまざまな要因で血圧は変動します。
ストレスや睡眠不足、悼み、寒さといったことでも高くなる一方、
運動したり、人と会話したり、おいしいものを食べたりと、
いきいきと活動したときにも血圧は上がっているのです。
高齢になっても人と会話を楽しんだり、階段の上り下りができる生活、
つまり血圧が上がる生活ができること自体、すばらしいと思いませんか。
実際、慶応義塾大学医学部が、100~108歳の長寿者163人を対象に、
身体的な自立度を調べたところ、最も自立度が高かったのは、
上の血圧が156~220のグループでした。
認知症の程度も、血圧が高いほうが軽かったのです。
高齢になれば、血圧が高くなるのは自然なことです。
薬を飲んでも、食事制限をしても、
生きていれば血管が柔軟性を失っていくのは避けられません。
動脈硬化のいちばんの促進要因は加齢だからです。
その事実を受け入れて、全身、特に脳への血液が滞らないようにすることや、
血圧が高くなっても血管が破れないように、しっかり栄養をとることのほうが、
賢い年のとり方だと思います。
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こういうことなんです!

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リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
手元にあった写真を適当に貼っています。