【学びの時間】教育について改めて考えてみる

 

この本の最初に問いが出て、あとがきに著者の答えが示されています。

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  • 学校とは、○○○○な場所である。
  • 学力とは、○○○○である。
  • 教育で大事なのは、○○○○である。
  • 発達障害の子は、○○○○する。
  • 共生社会とは、○○○○する社会である。

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「学校とは」の問いについて、こう書かれています。

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学校が教育の場として本当の意味で十分に機能するためには、

子どもたちを教え込もうとしないことが大切です。

大人は子どもに、社会で必要となる最低限のことを伝えながら、

そこから先へ進んでいくためのさまざまな選択肢を示す。

子ども本人が選択肢を知って、自分でじっくりと考えてやりたいことを選ぶ。

そのためのゆとりが必要です。

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発達障害のある子の対応にも難しさがあります。

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特別支援を受けるかどうかという二択は、

子どものその後をどう考えるかという二択であると、私は思っています。

きつい言い方になってしまいますが、それは次のような二択です。

  1. 小学校で特別扱いせず、たくさんの友だちの中に入っていい思い出を作らせたいと親が願い、その代わりに、子どもはその後の人生で生活する力をうまく身につけられず、つらい思いをする。
  2. 小学校で特別な教育の場を確保し、将来、社会人として地域でしっかり生活できるようにしていく。

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私が通う職場にも、何人か特別支援学級に通う子が来ます。

学級のなかでのことはわかりませんが、

個別に手厚く支援・教育してもらっているように見えます。

今の職場の前に行っていた学童クラブにも、そんな子がいました。

最初は大丈夫かなという感じがありましたが、

学力も生活態度も、また健康面でも、成長著しいものがありました。

だから、肌感覚で、上記の2の選択肢のほうが、

子どもにとっては必要なことだと思えます。

親の、期待、希望、そしてエゴは横に置いて、

子どもの将来を考えて教育方法を選択する必要があります。

 

最初は、無理のない所から初めて、できる体験を積んだうえで、

普通学級に入ることができます。

しかし、最初に普通学級に入って、これは無理かもと判断して、

特別支援学級に入れるのは、そう簡単なことではないと著者は言います。

親の心情に踏ん切りがつきにくいし、子どもに挫折感が残るからです。

 

これは、下記のようなことからも言えるのです。

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宿題を出すときに、

「難しかったら、全部やらなくてもいいよ」と話す先生がいます。

それは一見、勉強が苦手な子への恩情のようでもありますが、実際には、

できない子に劣等感を植え付けるような結果になることが多いです。

「できない人はやらなくていい」という考えでは、

結局、脱落者を生んでしまいます。

私は、教育というものは、

「できない人はやらなくていい」という形ではなく、

「みんなができて、やりたい人はもっとやる」

という形で実施した方がよいと思っています。

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また、子どものSOSを感じ取る力も必要です。

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さまざまな相談を受けていると、

子どもが登校をしぶることを「その子が悩み始めた段階」だ

と思っている人が多いのですが、その理解は間違っています。

登校しぶりというのは、子どもが悩み縫いいて疲れ果て、

自分でできることはすべてやり尽くしたという、最終段階のSOSです。

親御さんも先生もすぐに対応しなければなりません。

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その対応とは、「子どもの話を聴く」ということです。

 

著者の答えはこのようになっていました。

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  • 学校とは、「社会に出るための土台づくりをする」場所である。
  • 学力とは、「自発的に学ぶ力」である。
  • 教育で大事なのは、子どもの「モチベーション」を伸ばすことである。
  • 発達障害の子は、「小学校入学」から、特別支援教育を利用する。
  • 共生社会とは、「相性最悪」な人たちがお互いにリスペクトする社会である。

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Facebookで時折書く「味わいことばノート」があります。

ほとんどが本などからの引用ですが、ここ数回、Solオリジナルを書いています。

記録用に、ブログにも書いておきたいと思います。

 

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子どもは、大人を育ててくれるかけがえのない存在である。

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子どものすることに、ムダなんて何もない。

逆に言うと、子どもはムダなことしかしない。

ムダとは、大人が作った身勝手な言葉。

その言葉に大人自身が縛られてあえいでいる。

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大人が忘れては行けないことがある。

子どもは純粋で、感性豊かな存在であるということ。

それを汚してはいけない。

できることは、行き過ぎたとき、ちょっとだけ軌道修正してあげることだけ。

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