『学校に染まるな!』(おおたとしまさ著 ちくまプリマー新書)
の残ったメモ3つのうちの1つです。
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60年以上にわたる大規模追跡調査の結果を分析した
東京都総合医学研究所とロンドン大学の共同研究で、
思春期の時点で抱いていた価値観が、
人生の終盤での幸福感に大きく影響することが示唆されました。
報告書から引用します。
思春期の時点で抱いていた
「興味や好奇心を大切にしたい」という価値意識(内発的動機)が強いと
高齢期の幸福感が高まり、
「金銭や安定した地位を大切にしたい」という価値観が強いと、
幸福感が低くなることを明らかにしました。
親の社会的地位や、本人の学歴によらず、この関係が認められました。
若者に対して経済的な成功や安定を目指すように強調するよりも、
自身の興味や好奇心をはぐくむ教育環境をつくっていくことが、
活力ある超高齢化社会の実現に向けて重要な対策であると示唆されています。
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欧米では、そんなに!と思えるほどの長期にわたる追跡調査がありますが、
日本でもこんなにすごい調査があったのですね。
この内容、よくわかりますね。
「興味や好奇心を大切にしたい」という価値意識(内発的動機)が強いと、
どういう状況に置かれても、
内から出てくるものに支えられて生きることができそうです。
一方、「金銭や安定した地位を大切にしたい」という価値観が強いと、
そういう境遇にならなかったとき、
あるいは、受験に失敗するなど、そこに至るまでに挫折してしまうと、
とっても苦しむことになりますね。
よしんば、金銭や安定した地位を獲得したとしても、
それは「幸せなこと」かというと、必ずしもそうではないですよね。
やはり、子ども時代に「認知能力」より「非認知能力」をつける方が、
行く末々、幸せな人生を送って行けるということになります。
幸せはなるものではなく、感じるものだからです。
非認知能力の大切さは、以前にも学んでいます。
柔軟性を意識して生きる - Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』
非認知能力を育てることは、特に柔軟性を養うことでもあります。
小さいころに、しっかり遊んで非認知能力を育てると、
思春期の価値観が「興味や好奇心を大切にしたい」になります。
そして、人生の終盤の幸福度がアップします。
写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
手元にあった写真を適当に貼っています。