この2回、似て非なるものについての学びを書き留めました。
『正解がない時代の親たちへ』(おおたとしまさ著 祥伝社)
からの学びでした。
その後読んだのが、こちらの本です。
今の公立の学校も捨てたもんじゃないということを、この本から学びました。
それをまとめてみます。
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山形県天童市立天童中部小学校は、
通常の授業に相当する「仲間と教師で創る授業」に加え、
「自学・自習」「マイプラン学習」「フリースタイルプロジェクト」
という子どもたちが自立的に学び進める三種類の学習に取り組んでいる。
「自学・自習)は。いわゆる学び合い。
子どもたちが進める授業で、先生は相談役・見守り役となる。
「マイプラン学習」は、学ぶ内容こそ決まっているが、
いつ、どこで、誰と、そのように学び進めるか、
つまり学習方法に関する大幅な裁量権が子どもに与えられている。
裁量権の行使を実質的に保障する豊かな学習環境が整えられている。
「フリースタイルプロジェクト」は、何をどう学び深めるかの一切を、
子どもの都合とタイミングで決めることができる。
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現在の学校教育は、意図的に作られたものであることも語られています。
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学級やそれを基盤とした一斉指導は、自然発生的に生まれたものではなく、
明確な意図の下、近代という時代に「発明」されたのである。
寺子屋など近代以前の教育機関では、
たとえ大勢の子どもが一つの部屋に居合わせても、
学習は個別的に進められ、教材も一人ひとり違っていた。
ほとんどの時間、子どもたちは、
師匠がその子のために準備した教材を各自のペースで自習していて、
それを一人ひとり順番に師匠が順番に呼んでは、
少しの時間、個別に指導するのが基本だった。
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2つの大事な子ども観はこのようなものです。(引用)
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- すべての子どもは、生まれながらにして、有能な学び手である。子どもは学ぼうとしているし、学ぶ力を持っている。すべての子どもは、適切な環境と出会いさえすれば、自ら進んで環境に関わり、その相互作用の中で自ら学びを進め、深めていく存在である。
- 子どもは一人ひとり違っているし、違っていていい。学習に関わって子どもたちの間に認められる個人差、一人ひとりの子どもに特徴的な現れや要求はすべて、その子ならではのかけがえのなさとして大切にされ、学習の成立や質の向上に資するように扱われるべきである。子どもがうまく学べないとしたら、その原因は子どもではなく、学校や教師の側にあるということ。
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タイトルにした、公立の学校でもやれることはいっぱいあるというのは、
やる努力をするかどうかにかかわっているのではないかと思えます。
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本書のテーマである個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実は、
中央教育審議会が2021年1月26日に公表した
「令和の日本型学校教育」の構築を目指して、
全ての子供たちの可能性を引き出す、
個別最適な学びと協働的な学びの実現~(答申)の中で提起したもの。
「答申」は、冒頭において「社会の変化が加速度を増し、
複雑で予測困難となってきている中、
子供たちの資質・能力を確実に育成する必要があり、
そのためには新学習指導要領(2017年度版)の着実な実施が重要である。
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ちなみに、これが新学習指導要領改訂のポイントです。
新学習指導要領のポイント(文部科学省作成) (mext.go.jp)
これを読む限り、
新学習指導要領に書かれていることを実現すればいいということになります。
そして、天童中部小学校では、このような教育が実践されているのです。
「イエナプラン教育」やオルタナティブ教育を学ぶと、
どうしても、日本の学校教育、公立学校の、
不登校、いじめ、その他もろもろの負の面に目が行ってしまいがちです。
しかし、実際には、たくさんの「いい教育」があることを学んできました。
2月のコロナ療養中に、たっぷりある時間を使って学んだことを書きました。
自分でも読み返すのがつらいくらいたくさん書いています。
【学びの時間】@ホテル療養中 不登校を考える② 潮目は変わった - Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』 (hatenablog.com)
そんな学びから、わかることは、何がいい教育かということは、
お上も含めてわかっているということ、
そして制度はそれなりにあるということです。
何もしていない私が、こういうことを言うのははばかられますが、
あとはやる気と本気なんです。
ついつい、できない理由を考えてしまいますが、
本気になればできないことはないという実例があります。
たまたま読んだ本で、「やればできる」例を見つけました。
兵庫県の中学校です。
次回はそのことについて触れてみようと思います。