前野隆司さんの『幸せのメカニズム』は
蔵書として持っていて、何度か読んでいます。
『幸せな孤独」にも、幸せの4つの因子のことが簡単に触れられているので、
ここで復習してみます。
1. 「やってみよう!」因子(自己実現と成長の因子)
自分の得意なことを見つけて伸ばすことは幸せにつながる。
地位や名誉やお金を得られないことだったとしても、
自分が面白いと思うことならなんだってかまわない。
それがわかっている人は幸せな傾向がある。
2. 「ありがとう!」因子(つながりと感謝の因子)
つながりと感謝を大事にしていると幸せにつながる。
人に感謝したから、人に親切にしたから幸せになるというより、
そうした行為が好循環となって、やがて自分の幸せを手繰り寄せる。
3. 「なんとかなる!」因子(前向きと楽観の因子)
ものごとを楽観的にとらえると幸せにつながる。
自分にダメ出しをするようなタイプではなく、
そこそこでも満足できるようなタイプが幸せな傾向がある。
4. 「ありのままに!」因子(独立と自分らしさの因子)
人の目が気にならなくなると幸せにつながる。
日本人が苦手な因子かもしれない。
事実、アメリカ人は「人の目を気にしない傾向」が強く、
日本人を含む東アジア人は「人の目を気にする傾向」が強いと言われている。
文化や教育の違いの面もあるが、
人の目を気にせずにマイペースで生きている人の方が、幸せな傾向がある。
「幸せな孤独」の要因は、人とのつながりが少ない、
もしくはないと思っている人が母集団となるので、
幸せの因子とは同じではない。
幸せな孤独を得るためには、3つの要因があると考えられる。
1. 「うけいれる」(自己受容)
2. 「ほめる」(自尊心)
3. 「らくになる」(楽観性)
幸せの因子と違って、幸せな孤独のこの3つは、
1-2-3のステップで伸ばしていくことが大事である。
幸せな孤独を手に入れるための最初のステップは、「うけいれる」。
自分が不幸だと思っていることを並べて、
それが「悪い心のクセ」だと気づき、苦しんできた自分を許してあげること。
次のステップの「ほめる」は、自分をほめること。
孤独感から抜け出せない人は、自分が本当に面白いと思うこと、
得意なこと、他の人にはマネできないことなど、
自分の魅力や特徴に気づいていないというところがある。
それどころか、自分には何もできないとさえ思いがち。
自分にできることを並べて、
「なかなか自分も面白い人間だな」とほめてあげる。
できる自分に気づくことができると自信につながる、
それが、幸せの4つの因子の「やってみよう!」因子や
「あなたらしく!」因子を伸ばすことにもなる。
その次のステップは、「らくになる」こと。
孤独な人は、この先もずっと孤独であることを過度に恐れている。
しかし、現実には「幸せな孤独」を手に入れた人もたくさんいる。
孤独であっても、正しい心のクセさえ身につけ、
幸せになれることを理解することができれば、将来を悲観する必要なない。
幸せの4つの因子の「なんとかなる!」因子と同じように、
どんな結果もポジティブに受け止められるようになると、
幸せな孤独はすぐそこまで迫っている。
つづく