社会性ってガマン?

「社会性」という言葉、よくわからない言葉ですね。

多くの人がいろんな意味で使っているのかなと思います。

 

辞書によると、こんなことのようです。

  1. 集団を作って生活しようとする、人間の根本的性質。
  2. 他人との関係など、社会生活を重視する性格。また、社会生活を営む素質・能力。「社会性のない人」
  3. 広く社会に通じる性質。社会生活に関連する度合い。「社会性の強い文学」

この2番が曲者ですね。

 

社会生活を営むために、

つらい勉強も、つらい仕事も、つらい生活も、つらい世間も、

みんなガマンしてがんばって、「社会性のない人」ではない人になろうと

多くの人がしているのではないか、

極論すれば、私にはそう思えるのです。

 

いまの社会は、競争、他人との比較に支配され過ぎてしまっている、

そう思えます。

 

社会性とは本来もっと楽しいものではないかと思うわけです。

 

その最初のつまずきが、義務教育ではないかと思えます。

この「義務教育」という言葉も、よくないですね。

国民に学校に行く義務があるわけではなく、

国や自治体、親は、子どもに教育を施す義務があり、

子どもは、教育を受ける権利があるのですから。

 

それはさておき、

『自分を生きる学校』デモグラティック・スクールを考える会編

には、こんなふうに書かれています。

 

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デモグラティック・スクールで「社会性は身につきますか?」と

よくたずねられます。

まわりが決めたルールにどれだけ適応するか、

社会にうまいこと適応していくかが、親の心配なのでしょう。

自由なことをやっていたら、

つまり、好きなことだけしてきらいなことはしない、

そうすると、社会からはじき出されるのではないかという心配が、

頭の中をかけ巡るわけです。

 

事実はどうなのかで考えたいですね。

社会性が、

「集団の中で、自分らしく生きながら、ほかの人とやっていく力」

であるとすれば、現実的には適応していても、

自分らしく生きていると言える人はすごく少ないかも。

既存の学校で、そういう意味での社会性が身につくかなという、

正直な気持ちです。

それと、社会では同年齢集団っていうのはほとんどない。

現実は異年齢集団。

学校の学年別の中で、現実社会で、現実社会に適用する社会性が、

上手く身につくとは思えない。

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自分の好きなこと、やりたいことだけやっちゃダメですか?

 

毎日、学校に通いながら、

世の中に学校ではなく、もっといい社会的なものがあれば、それができるのに、

そう思うわけなのです。

 

以下、同じ本からの引用です。

 

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どんな人も、この世界に生まれたと同時に、

天職の種を内在していると思います。

この種は、さまざまな出会いによって、刺激によって、育っていきます。

自分の内なる自然を壊されなければ、

自分の自由な世界を歪められなければ、

自然に「それ」は育っていけるのです。

歓び、悲しみ、苦しみ、そしてさまざまなチャレンジとともに

人生を自分らしく磨き、成長していけるのです。

 

それは本当の自分が一番よく知っていることなのです。

自然に自分の内側から湧き上がってくるものなのです。

種は光に向かって伸びていきます。

その光とは、希望であり、夢であり、自分らしさだと思います。

それを奪わない、壊さない環境を創っていくことが

これからの豊かな子どもの未来を確実に生み育てる条件だと思えます。

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写真は、特に意味はありませんが、

リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、

散歩中に撮った写真を適当に貼っています。