引き続き、『人がガンになるたった二つの条件』(安保徹著)から、
血液について学んでいます。
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ここで大事なのは、
- 血液サラサラが正常(健康)
- 血液ドロドロが異常(病気)
血液がドロドロになるのは、食べ過ぎのほかに、
日常のストレスによって、低酸素・低体温の状態に陥ったとき、
血液が酸性に傾き、赤血球どうしがくっついて起こる。
血液がドロドロだと、
- 血液中に取り込まれたコレステロールが酸化し、動脈硬化のリスクが高まる。
- 血栓ができ、脳梗塞や心筋梗塞にかかりやすくなる。
だから、ドロドロよりサラサラのほうが好ましいのだが、
人間には血液ドロドロの状態が必要な時がある。
それは、「臨戦態勢」のとき。
闘うモードのときには、
- 興奮状態を高め、解糖系(瞬発力)を優位にしてアドレナリンを分泌する。
- 出血を避ける必要があるため、血液はドロドロの状態が必要で、その時白血球も増える。
- 怒る・興奮すると、頭に血がのぼる。これは脳にだけ血流が集まるため、体全体では低酸素・低体温状態になるということ。
赤血球がくっつき合う仕組み
- ストレスが増すと交感神経が緊張し、低酸素・低体温状態が引き起こされる。
- 酸素をより多く運ぼうとするため、赤血球の数が増す。
- 赤血球は、通常はマイナスに帯電して、互いに反発し合うが、低酸素・低体温状態では、この電荷が減少し、反発力が低下してくっつき合う。
ここでもう一つとても重要なことは、
「血液は流れるだけでなく、流れを止めるためにもある」
ということ。
末端の毛細血管の直径 = 赤血球の直径 = 7.5ミクロン
このように、赤血球と毛細血管はほぼ同じ直径であるため、
赤血球は毛細血管に入り込んだ段階で、スムーズには流れにくくなる。
それは、酸素や栄養素を細胞に受け渡しやすくするということと、
出血したときに血液を止める必要があるためと考えられる。
低酸素・低体温の状態では、赤血球がくっつき合い、
血液がドロドロ状態で流れにくくなるため、
無酸素のエネルギー生成である解糖系が優位になる。
ガン細胞は、無酸素で増殖するので、
血液ドロドロ状態が長く続くのは望ましくない。
- 血液のペーハーは通常、7.35~7.45でアルカリ性
- 血液がドロドロになると、ペーハーは7.30を下回り酸性に傾く
- ガン患者は、例外なく、血液のペーハーが7.30以下
こういうことがわかっている。
ガン患者の体を温めると、ペーハーもアルカリ性の世界に戻っていき、
7.35を超えていくとガン細胞の自然体祝が始まる。
すなわち、血液ドロドロからサラサラになると、ガンも治癒に向かうのである。
ただし、大事なのはバランス。
温めすぎると、アルカリ性の世界に入りすぎ、生存に適さなくなる。
これまで書いたことを単純化すれば、
- ストレス過剰で臨戦態勢が長く続く
- 即ち、低酸素・低体温が長く続く
- 血液ドロドロ状態が長く続く
- ミトコンドリア系と解糖系のエネルギー生成のバランスが崩れる
- 解糖系(無酸素エネルギー生成)が優位になる
- 無酸素で増殖するガン細胞が活性化する
ということになる。
そうであれば、ガンの治療は、その逆をやればいいということになる。
そしてこの本には、先日Tipで引用した「ガンにならない8つのルール」
があって、こうなっている。
- 心の不安やストレスに目を向ける
- 頑張りすぎの生き方を変える
- 息抜き・リラックスの方法を見つける
- 体を冷やさない工夫をする
- 暴飲暴食はやめて体にやさしい食事をする
- 有酸素運動を生活に取り入れる
- 笑いや感謝の気持ちを大事にする
- 生きがい、一生の楽しみ、目標を見つける
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この本には、もっとたくさんのことが書かれていますが、
私が読んで、筋が通っているなと思ったので、
低酸素・低体温の状態が長く続くと、
なぜガンという病気を発症しやすくなるのかを、
自分の理解を深めるために整理してみました。
この本から学んだことは、私には正解ではないかと思えるのですが、
世の中のガン治療は、そうはなっていないのが実情です。
なぜなのでしょう?
次は、それを考えたいと思っています。