『学校に染まるな!』(おおたとしまさ著 ちくまプリマー新書)
のメモは、まだ4つありました。
ただ、それぞれの内容がかなり違っていて、
どうしたらいいか、いい方法がわからないので、
関連する何かが出ていたときに使うために残しておきます。
ここには、そのうちの一つを引用します。
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教科学習は、多様な視点を得ることだと第一章では述べました。
数学・理科・社会化・美術・家庭科、・・・。
学校は、それぞれの視点で、
センス・オフ・ワンダーを見つけることなのだととらえてください。
先生たちにも、そういう授業をしてほしいと思います。
あるいは、部活や行事や生徒会活動などを通じて、
人間関係を含めたいろんな失敗を経験して、
たくさんの傷をつくるところなのだと。
そのたくさんの傷が、きっとそのひとの生きるテーマになっていくんです。
傷は宝です。
「傷」は「創」とも書くじゃないですか。
つまり、学校ではたくさん失敗していいんです。
たくさん失敗したほうがいいんです。
それだけたくさんの宝物が見つけられます。
だから先生たちも親たちも世間も、
学校の中での失敗はあんまり目くじらを立てないでほしいと思います。
子どもたちが失敗という傷からどんな問いを抽出して
生きるテーマに変えていくのかを、大人たちはわくわく
(実施は「はらはら」ですけど)しながら温かく見守るべきです。
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学校は、「傷」をつくるところ、いっぱい失敗するところなんです。
私の職場にも、いっぱい「忘れ物」がでるし、
いろいろ忘れてくるものがあります。
これもまた、傷なんでしょうかね。
本人たち、あんまり気にしている様子はないですが、...。
『本当の自分が見えてくる55の問い』(芳村思風著 福島康司編 文芸社)
に、この言葉があります。
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今までは「失敗しない」ことがいいことだとされていました。
「失敗したら後がない」ではなく、
「失敗しないと成長がない」のです。
「失敗したからこそわかることがある」のです。
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これは、誰もが、頭のなかではわかっていることだと思います。
どれだけ、肚の底でそう思っているかです。
大人が「失敗したら後がない」という精神状態で生きている限り、
子どもたちの失敗に寛容にはなれないでしょう。
そういうおとなたちへの子どもたちからのメッセージは、
「まず、大人が幸せでいてください」です。
【学びの散歩道】子どもたちの将来は大丈夫なのだろうか?(98) 子どもの権利条例 - Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』
おおたとしまささんは、こう続けています。
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現状の学校について率直に「おかしい!」って感じることも、
一種の傷であり、問いの発見です。
現在の学校の問題点は本書でもたくさん指摘させてもらいましたけど、
そういう意味で、
学校はそれ自体が課題を発見・解決力を磨く格好の教材でもあります。
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学校は「おかしい!」、そう思っても、その思いは、長く続かない、
それが現実ではないでしょうか。
結局は、学校の権威性によって、長いものにまかれてしまう、
がまんするけど続かない、そして、不登校になってしまうのです。
フリースペース「たけのこ」 - 認定NPO法人子どもへのまなざし
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学校は心が折れてまで、
まして命を削ってまで行かなくてはならない場所ではありません。
2021年10月に文科省より「子どもの自死が31%増加、
不登校も8.2%増加した」と調査報告の発表がありました。
今こそ、学校でも家庭でもない、多様な学びを保障する第3の居場所が必要です。
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こういう思いをもって、このような団体が活動しています。
同じようなNPOがほかにもたくさんあるのですね。
ただ、このフリースペース「たけのこ」、利用料が月額25,000円もかかります。
私は、学校が、
フリースペース「たけのこ」のようなものであればいいんじゃないか、
そう思っています。
余談ですが、「傷」と「創」は違うようです。
「傷」と「創」と「疵」の違いとは?意味から読み方まで解説 – スッキリ
写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
手元にあった写真を適当に貼っています。