【Solの徒然詩集】〈9〉まだ固いつぼみの下で

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昭和記念公園のいつものベンチに座る。

ソメイヨシノはまだ固いつぼみ。

その上には青い空が澄ん澄みわたる。

風もなく、ポカポカに心地よい。

 

もう春なんだね。

こもれびのミレイちゃんが降り注ぐ。

モグラの妖精のもっくんは、どうしているのだろう。

 

朝早くからこの公園に集う人たち、

家族連れを眺めながら、本を開く。

鈴木有紀著『教えない授業』だ。

この本の中に、何かとても大切なものが入っていると感じる。

 

本を開いてすぐに、コバエが飛んできた。

本の白いページにとまって、すぐに飛び立った。

それを見て、本を一旦閉じ、

ノートを広げて、感じたことを書いていく。

すると、コバエが飛んできて、

白いノートの上にとまって、すぐに飛んで行った。

そして、また戻ってきて、すぐにいなくなった。

さっきのコバエとは違うちょっと太めのコバエだった。

 

ノートを閉じて、また本を開く。

えっ!

また、コバエがやってきた。

ノートのコバエとは違う、細身の本のコバエだ。

 

白い花と勘違いしたのだろうか?

コバエにも個性があるのかな?

それとも、今が大事だよと教えてくれているのだろうか?

もっくんからのメッセージを届けてくれているのだろうか?

 

のどかな今に、ありがとう。

ミレイちゃん、もっくん、ありがとう。