Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』

「ここいまタウン」への歩み

【学びの時間・感じる時間】自分のこうしたいを大事に

最近も本を読んでいます。

適当に読み飛ばしたり、途中でやめたりするものもありますが、

考えさせられる内容のものがいくつもあります。

ただ、この夏休み期間中は、

勤務時間が1.5倍という長時間労働(?)で、

慣れない通勤ラッシュなどで、時間的にも心の余裕もないのに加えて、

奥さんが長いこと実家に行っていないことで、家事労働も増え、

考えて書くのは後回しになっています。

 

そんな中、感じることがあったので、少し書いてみることにしました。

 

『君たちが生き延びるために』(天童荒太著 ちくまプリマー新書)

にこの言葉があります。

 

----------------------------------------------

若い人たちは、コミュニケーション能力に対して評価しすぎだし、

コミュ力を採用の基準にしている企業も含めて、

社会がコミュニケーション能力というものを誤解しています。

コミュニケーション能力とは、

もともと相手から伝えられる知識や感情を含めた情報を、きちんと受け取り、

それに適応する答えを返すという、それだけのことで、

「仲良く」は関係ありません。

 

そしてこの能力は、大きく2つのタイプに分けられます。

  • Aタイプは、いわゆる人見知りで、誰でも仲良くするというのはハードルが高い一方、1対1や少人数での交際を好み長く深く相手と付き合えるタイプ。
  • Bタイプは、大勢の人との交際が得意で、環境が変わってもすぐに多くの友人ができる一方、1対1や少人数の交際を深く長く続けることは苦手。

そして、このタイプ分けは、遺伝子ですでに50%以上固定されている、

との研究が出ています。

 

(中略)

 

一部の企業はBタイプを求めようとするし、

社会もなぜか、Bタイプがコミュ力の高い人と誤解しています。

 

現実の仕事というのは、むしろAタイプの人が交渉してつなぐことで、

大きなまとまりのある仕事になるわけです。

Bタイプの人ばかりだったら、計画ばかり先行して、

地道な作業の積み重ねである現実の仕事が立ち上がってこないでしょう。

 

  • Aタイプの人は、友だちや家庭を大事にできるタイプです。少しずつ多くの人とも話せるようにトレーニングしてみる気になれば、仕事の幅も広がるでしょう。
  • Bタイプの人は、1対1の付き合いを深められるように努力すれば、仕事も家庭も幸せになるのではないでしょうか。

===========================

 

性格は、遺伝子で50%以上固定されているとあります。

その真偽は、私にはわかりませんが、

世の中の人たちを見ていると、その通りとしか言わざるをえません。

なぜ、多種多様な遺伝子が今日まで存続してきたのでしょうか?

それは、いま生き残っている遺伝子によって形成される人は、

誰もが必要とされているからです。

 

私は、毎日のように、子どもたちの遊び方を見ています。

 

タイプ分けなどできないように、それぞれがみんな違います。

そして、波長の合っている子たちが、仲良く遊んでいます。

波長が合っていないと、基本的には遊ばないのですが、

同じ場所にいることで、何らかの触れ合いがあります。

そこで、波長は広がり深まっていく、そんな感じを持っています。

そんな中で、新たな交流が始まったりもします。

ただ、別に一緒に遊ばなくてもいいのです。

その場にあって、自分の「やりたい」をやれればそれでいいのです。

 

考えてみれば、

自分のこうしたいを抑えこんでいるのが、いまの世の中だともいえます。

これについては、他の本の内容を自分なりに消化できたら、

また書いていきたいと思っています。

 

いま、思うのは、私は、子どもたちの「したい」「したくない」を

大事にしたいと思っているだけです。

ただ、「したくない」については、「片づけたくない」はダメです。

それは、しっかり片付けてもらわないといけません。

「外遊びしたい」という子がほとんどですが、

中には、「したくない」という子もいます。

それを無理やり、大人の管理上とかやりやすさとかの観点で、

「例外はなし、全員外遊び」ということは、やりたくありません。

子どもの「こうしたい」「したくない」を大事にしたいと思っています。

 

残念ながら、いまの大人の社会が、それに近いことをやっているのです。

こうじゃなきゃダメがはびこり、その裏で多くの人がつらい思いをしています。

 

違うタイプの人がいて、違う「したい」があるからこそ、

補い合い、助け合うことができるのだと思います。

子どもたちには、そのマインドを持ち続けてほしいと思います。