『テクノ専制とコモンへの道』(李舜志著 集英社新書)は、
こう続いていきます。
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分けあうことで豊かになる社会では、AIの発展が私たちの集合知の進歩であり、
多様な価値と信頼関係を育む。
オードリー・タンとグレン・ワイルが主導する
「デジタル民主主義」の未来を拓く多元技術PLURALITYの目標は、
さしあたり2030年。
多元性がテクノロジーの方向性としては、
AIやブロックチェーンと同じくらい認められ、政治運動としては、
環境保全と同じくらいの認知度を得ることが当面の目標。
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昨今のAIをめぐる議論で、私たちは、
自分たちを無価値な存在だと思い込まされてきた。
奪われ搾取されるくらいなら、奪い支配するしかないと思い込まされてきた。
しかし、それは間違っている。
私たちは、無価値な存在などではない。
本書を読んできたあなたなら、
この言葉がきれいごとでも慰めでもないことが理解できるだろう。
そして、その価値が他者から奪い取ることによってではなく、
むしろ他者と分けあうことによって高められることも。
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デジタル民主主義への一本道は存在しない。
道/DAOは多岐にわたり、曲がりくねり、ときに混じりあう。
誰もが上空から俯瞰することはできない。
したがって、私たち一人ひとりが道を切り拓いていくしかない。
本書もまた、分けあうことで、豊かになりう未来を切り拓くための、
ささやかな試みなのである。
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簡単に言ってしまえば、
「この超テクノ時代だからこそ、人間の本来のありかたち立ち戻ろう」
そう言っているように聞こえます。
この本に書かれている内容は、IT、いやAIリテラシーに乏しい私にとっては、
完全に消化不良です。
なので、この本を借りて読んでみることにしました。
オードリー・タン、グレン・ワイル著「PLURALITY」日本語翻訳|サイボウズ式ブックス
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空前の技術革新の時代。
AIや大規模プラットフォームは世界をつなぐと同時に分断も生んだ。
だが技術は本来、信頼と協働の仲介者であるべきだ。
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この怖ろしい世の中に、いろいろ考えていて、
かつ行動している人がいる、そのことが感じられます。
AIの時代だからこそ、人間は、人間としての在り方に立ち戻って、
それを見つめ、感じる必要があると思います。
人間には、体があり、有機的な頭脳があり、心があるのですから。
太古の時代に、人類が知恵を使って協力し合いマンモスを倒し、
そして、得たものを分かち合っていました。
AIというマンモス以上のものに直面した今、
私たち人間がいくら必死に勉強しても勝ち目はないでしょう。
人間らしさ、つながり、分かち合い、共創、
そういうことがより大事になっていくと思います。
競争、闘争、紛争、戦争の時代から、
大きく流れが変わっていくのではないでしょうか。
写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
手元にあった写真を適当に貼っています。