インドに、こんなステキなお話があるそうです。
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ある水汲みの男性が、一本の竿にぶら下げられた水汲み用の二つの水瓶を使っていました。彼は、川から水を汲んで、遠く離れた高い丘の上にあるご主人様の家まで運ぶという仕事をしていました。
しかし、左の水瓶にはひび割れができており、運び終わった後は必ず量が半分に減ってしまっているのでした。もちろん右の水瓶はいつも満杯のままです。
あるときこれに気づいたひび入りの水瓶は、水汲みの男性に謝ります。
「ひび割れた私のせいで、あなたの努力が報われない。もう一つの水瓶とは違って私は役立たずです。」
男性は毎日通る道を見ながら、ひび割れた水瓶にたずねます。
「見てごらん、道のどちら側に花が咲いているだろう?」
ひび入りの水瓶が通った左側だけ、きれいな花が咲き誇っていました。
ひび割れた水瓶は、その時ようやく、花の美しさに気づきました。
そして、「役目を果たさない駄目な水瓶」と思い込んでいた自分自身のことを、いとおしく感じたのです。
黙ってこの様子を見ていた右側の水瓶は、こう言いました。
「花を咲かせることができたきみは素晴らしい。私は自分を“満杯の水を運ぶことができるから完全だ”と思っていたけれど、実は“花を咲かせることができない”というひび割れを持っている。」
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- 世の中に、完璧なものはない
- そして、逆に役に立たないものもない
ということを教えてくれる、ステキなお話です。
水汲みの男性のおかげで、左側の水瓶は、自分の良さに気づきました。
そしてさらに、右側の水瓶も、とってもステキです。
自分の幸せは、信頼できるメンターやステキな仲間に出会うことによって、感じることができるものなのだと思います。