【学びの時間】それは結果でしかない

『深く考える力』(田坂広志著 PHP新書)からの次の学びはこれです。

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 「結果」に過ぎないものを「目的」にしてしまう

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これは、「現代の病」ともいえる犯しやすい過ちです。

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果たして、これまで、優れたイノベーションを起こしてきた人材は、

「イノベーションを起こす」ことを「目的」にしてきただろうか。

 

そうではない。

それもやはり「結果」にすぎない。

(中略)

 

「この商品で、世の中の多くの人を喜ばせたい」

「このサービスで、困っている人を助けたい」

そうした深い思いが、我々の心の中にあるならば、

そこには、自ずと、仕事への情熱が生まれてくる。

その深い思い、それを昔から日本においては、

「志」や「使命感」と呼んできた。

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「結果」でしかないものを「目的」とするならまだしも、

「現代の病」はさらに進んでいて、「手段」でしかないものを

「目的」化しているともいえるでしょう。

それによって、行き過ぎたことが起こるのです。

先日、ここに書いたように。

【学びの時間】想像しがたいこの現実はほんとうなのか? - Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』 (hatenablog.com)

 

イノベーションを起こそうと頑張ってもイノベーションは生まれないように、

才能の開花を願っても、才能は開花しないのです。

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才能の開花を願う限り、才能は開花することはない。

なぜなら、才能を開花させたいとの思いが、

我々の純粋な心を曇らせてしまうからである。

そして、その心の曇りは、我々の中の最も大切なものを抑え込んでしまう。

生命力、その根源的な力を抑え込んでしまう。

 

では、生命力は、いかなる時開花するのか。

いま、この日々を生きていることへの、純粋な感動に感謝、

それを抱くとき、われわれの奥深くから生命力が開花し始める。

そして、その時、才能と呼ばれるものも、自ずと花開く。

されば、その純粋な感動の力、

それこそが、我々に与えられる真の才能なのであろう。

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結局、大事なのは、結果を目的にするのではなく、今をどうするかです。

  • 「過去はない、未来もない、あるのは、永遠に続く今だけだ。今を生きよ。今を生き切れ。」

【学びの時間】過去はない、未来もない、あるのは - Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』 (hatenablog.com)

 

「勝者の思想」「達成の思想」では、どうしても他人との比較になります。

「成長の思想」で、いまを大切にして行けは、結果は自ずと出てくる、

そう信じて進んでいきます。

さらにいえば、自分の成長すら意識する必要もないのかもしれません。

「自己の成長」も「目的」ではなく「結果」なのですから。

 

写真に意味はありませんが、

リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、

散歩中に撮った写真を適当に貼っています。