『田坂塾』への入塾ができたおかげで、
毎週水曜日に「田坂塾だより」が届くようになり、
今日3回目の便りが届きました。
誰もが「ダ・ヴィンチ」になる社会がテーマですが、
昨日ブログに書いた「善意の経済」の内容が詰まっていました。
『田坂広志 人類の未来を語る』の著作も入手できたので、
メールに添付されたこの資料を読み、この本の関連した部分も読んで、
以下のような学びを深めています。
--------------------------------------------
政府や産業界が言っているのは、イノベーションによって、
いかに生活が豊かになるかということ。
しかし、生活者や消費者が「イノベーション」に求めていることは違っている。
- 生活者は、イノベーションに主体的・積極的に参加したいと思っている。
- 「物質的豊かさ」ではなく、「精神的な豊かさ」をイノベーションに期待している。
そこで起こっているのが、「参加型イノベーション」。
その目的は、企業や自治体、政府が自らの智恵と予算が不足しているため、
生活者や消費者の智恵や力を借りることではない。
「参加型イノベーション」とは、それ自身が、
生活者や消費者の「喜び」を増大させるものであるということ。
その意味するところは、「ボランタリー経済」の復活であるということ。
「貨幣経済」の起こる前、「交換経済」が存在していた。
「交換経済」の前にあったのが「贈与経済」。
善意や好意で、相手に価値あるものを与える経済活動である。
これは、「精神の満足」を目的として、人々が行う経済活動といえる。
そしてこれは、人類最古の経済原理ともいえる。
しかし、それが消えたわけではなく、今日に至るまで一貫して、
人類社会を支えきた経済原理なのでる。
例えば、家事や育児、家庭教育や老人介護、地域の清掃や治安などは、
誰も報酬を得ることなく、家庭や子ども、親への愛情、
地域の隣人同士の助け合いの精神によって行われている経済活動である。
これはマネタリー経済(貨幣経済)の裏に隠れていたとはいえ、
これがなければ、マネタリー経済は機能しなくなり、
社会活動は維持して行けないのである。
「ボランタリー経済」の復活という所以は、
この「贈与経済」が今、「ボランタリー経済」として、
重要な社会的、経済的活動として認識されているからである。
「参加型イノベーション」、例えばプロシューマーといったことは、
生活者や消費者に、「社会貢献」という「喜び」をもたらし、
「自己実現)の「喜び」をもたらしている。
それゆえに、誰もが「ダ・ヴィンチ」になる社会が生まれてくる。
レオナルド・ダ・ヴィンチのごとく、多くの人々が、
自分の中にある様々な才能を開花させ、社会における様々な活動に参加し、
自分の中にある何人もの自分を表現し、生きる。
そうしたことが可能な社会が到来する。
「ボランタリー経済」は、「利他経済」ともいえる。
インターネット革命の結果、我々の身の周りに、
さまざまな無償のサービスが生まれてきており、
社会の隅々にボランタリー経済が広がっている。
「利他の経済」であるボランタリー経済を経済活動に取り込むことが、
自利の経済であるマネタリー経済を発展させる。
その結果生まれてくる「ハイブリッド経済」とは、
「合理的利他主義」を体現した新たな経済活動である。
----------------------------------------------
前回の「善意の経済」を、田坂塾便りの読み物をもとに、
田坂広志さんの言葉で、学び直してみました。
Sol流には、「いい人」が認められ、ささえあうことで生活できる、
社会貢献をベースとしたコミュニティといえます。
写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
散歩中に撮った写真を適当に貼っています。