『子どもが自立できる教育』(岡田尊司著 小学館文庫)
から、引き続きフィンランドの教育について学びます。
メモが箇条書きなので、その形で出します。
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- フィンランドでは、かつて習熟度別学習が行われていた。
- 子どもをレベル分けして、同じレベルの子どもごとにクラスをつくり、教えていた。
- その方法では、できる子どももできない子どもも、あまり学力が伸びなかった。
- できないクラスに集まってくるのは、貧しい家庭出身の男子ばかりという状況も生まれた。
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このように、習熟度別学習がうまくいかなかったため、
普通クラスで授業を行うことにしたのです。
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- 4~5人のグループ学習を取り入れた。
- 科目ごとに得意な子が不得意な子を教える。
- 学習内容を理解しているかどうかを見るためのテストが行われることがあるが、他の生徒と成績を比較し、順番をつけるためのテストはない。
- 教師も生徒も、生徒間の優劣にはあまり関心がなく、その子一人一人が主体的に学べているかが重視される。
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これは、単に学力を高めたということにとどまらず、
弱者への思いやりや,、人間としての責任といった社会性を育む点でも、
非常に有効だったようです。
そのためか、不登校の問題もありません。
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- 中学までは、子どもができるだけ同じ教育を受けることを大切にする。
- 中学でコースが分かれていくオランダやドイツ、スイスとは異なり、アメリカや日本と同じスタイルである。
- 集団が多様性をもった方がよりよく学べるという経験から学んだ。
- さまざまな能力の子がいた方が教え合ったり、手本となったりすることで効率よく学べた。
- 総合制という枠だけでは、子どもの個別のニーズや特性に対応しきれないことも明らかだ。フィンランドでは、その部分を選択授業や補習授業を行うことで補っている。
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高校・大学はこんな感じです。
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- 高校入試はなく、第5志望まで書いた願書を志望校に提出し、合否は中学校の最終成績で決められる。
- オランダと同様塾がない。
- 中学校を卒業するにも一定の成績が求められる。
- 修了基準に達しない子どもは、本人の希望で「10年生」となって特別のカリキュラムで勉強することもできる。
- 中学校の内容を理解できないまま、高校に進んでしまうことのほうが、その子にとって不利だと考えるから。
- 唯一試験らしい試験は大学入試。
- 年2回の大学入学入試試験に合格すること、その後行われる各大学で実施される入試に合格することが必要。
- 大学入学入試試験は入試というより、高校卒業資格認定試験に近い。
- 大学別の入試は、専門科目の試験と適性検査、面接などである。
- 学年の6割が受験し、約3割が大学に進む。
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このような教育のおかげなのでしょうか、
フィンランド社会は、犯罪や非行が少ないく、
刑務所に収監されている人の割合は、
日本よりさらに低く、アメリカのおよそ15分の1だそうです。
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【学びの散歩道】子どもたちの将来は大丈夫なのだろうか?
は、4月12日を皮切りに、毎日のように書いてきて、
今回が18回目の投稿になります。
ちょっとペースが速すぎかなと思います。
実はまだ書くことはいっぱいありそうなのですが、少し歩き疲れてきたので、
これからは、もう少しゆっくりと歩を進めていきたいと思います。
日本でもやってきたこと、やっていることがいろいろあるようなのです。
この先、そのあたりも学んでいきたいと思います。
写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
手元にあった写真を適当に貼っています。