【学びの時間】いつも行きつくところ、それは...  ー 親の場合

2冊の本からの学びです。

『「その一言」が子どもの脳をダメにする』

(成田奈緒子・上岡勇二著 SB新書)より

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ペアレンティング・トレーニングの6つのポイント

  1. ブレない生活習慣を確立する。
  2. 調和がとれたコミュニケーションを図る。
  3. 親子がお互いを尊重して、協力し合う体制をつくる。
  4. 怒りやストレスの適切な対処法を共有する。
  5. 親子が楽しめるポジティブな家庭の雰囲気をつくる。
  6. 親はブレない軸を持つ。

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家庭の軸は「死なない、死なせない」など、

本当に大切なことを2本~3本だけ持つ。

宿題をやらなくても、片付けができなくても、

生死にかかわるわけではないので、「軸」にはならない。

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これを見る限り、子どもにどうこうさせたい、子どもはどうこうすべきだ、

そんなことを頭で考える以前に、親がどうあるかが問われている、

そういうことなんだと思います。

簡単にできることではないですね。

子育ては、未経験者が一人でできるような生易しいものではない、

最近(孫のいる年になって)それがやっとわかってきました。

 

一つには、どこまで子どもを信頼できるか、やらせてみることができるか、

逆に言うと、子どもがやってみようと思えるようになるか、

それがポイントなんだと思います。

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失敗は、「脳育て」における最大のチャンス

子どもの先回りをして「失敗しないように」フォローするのではなく、

「失敗をした後」にフォローするのが親の役目。

生死にかかわらない、かすり傷くらいの失敗なら、積極的にさせていくべき。

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勝手なアドバイスや、親の意見の押しつけはしない。

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メモした言葉を書きながら、考えてみました。

特に最後の一言は、その通りですし、

それは、なにも子育てに限ったことではありませんね。

子どもとはいえ、ひとりの人格なのですから。

カウンセリングで、「オウム返し」「傾聴」「承認」を行いますが、

子育ても、基本はそれなんだと思います。

言うは易しですが、実際には感情が働くので、難しいですね。

 


『子育てを変えれば脳が変わる』(成田奈緒子著 PHP新書)より

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<3つの種類の脳>

 

「からだの脳」 0~5歳で育つ

  • 姿勢の維持・睡眠・食欲・呼吸・情動・性欲を司る脳
  • 大脳辺縁系、官能(視床・視床下部)、脳幹(中脳・橋・延髄)

 

「おりこうさんの脳」 6~14歳で育つ

  • 知能・言語・知覚・情感・微細運動(手先の器用さなどの細やかな動き)
  • などを司る脳
  • 大脳皮質

 

「こころの脳」 10~19歳で育つ

  • 論理的思考・問題解決能力・想像力・判断力といった「人らしい能力」を司る脳
  • 「おりこうさんの脳」の一部である前頭葉と「からだの脳」をつなぐ神経回路
  • 最初の5年間で「早寝早起き」習慣をつけることさえ頑張れば、あとは楽

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「子どもの成長を先取りしようとしてはいけない」

そういうことなんだと思います。

 

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「おりこうさんの脳を育てる」とは、

「本人が勝手に勉強しだす」ような脳をつくること。

そのためには、経験を積ませること。

子どもが自分をとりまく世界を見る、知る機会を多く与えること。

最も重要なのが「家族生活」である。

「王様」「お客様」ではなく、家という社会に参画するように育てる。

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そう! 子どもも、家という社会の一員なんです。

「なにさまですか?」と言いたくなる人、特に男性が、ときどきいますが、

据え膳上げ膳のなれの果てなのかもしれませんね。

 

こう締められています。

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何をしても外してはいけないことは、

「親自身が好きなこと、楽しいことをすること」

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家事を手伝わせる、勉強させる、

習い事をさせるという姿勢だと、なかなかうまくいかないんです。

親自分が、楽しんでやっていることがあれば、

子どもは、自然に興味を示してくる、ということなんだと思います。

言い換えると、口より、あり方や行動が大事なんだということです。