クリスマスツリーには、モミの木を使用しますが、
常緑樹のモミの木は冬でも葉が落ちず、
永遠の生命を象徴するものとして崇拝の対象とされていたのです。
そのクリスマスツリーの飾り物にも、それぞれ意味があるんですね。
先端の星:
- クリスマスツリーの先端に飾る星は、「ベツレヘムの星」といわれる星をイメージしている。
- ベツレヘムとは、イエス・キリストが生まれたユダヤの村の名前。
- イエス・キリストが生まれた時に、お祝いにかけつける3人の賢者が道しるべにしたとされる星。
ベル:
- イエス・キリストの誕生日を人々に知らせる「喜びの音を鳴らすベル」をイメージしている。
- ベルには魔除けの意味もあるといわれている。
天使:
- イエス・キリストの母マリアに受胎を知らせ、羊飼いにイエス・キリストの誕生を伝えた天使ガブリエルをイメージしている。
オーナメントボール(りんご):
- アダムとイヴが食べた「知恵の樹の実」であるりんごをイメージしている。
- りんごには幸福や、豊かな実りの願いが込められている。
- 現在は、代わりにキラキラとしたメッキのボールが飾られているが、色の定番は赤、緑、白、金の4色で、色によってそれぞれ意味が違っている。
赤・・・イエス・キリストが人々を救うために十字架上で流した血。神の愛の象徴。
緑・・・草。永遠の生命。
白・・・雪。純潔さや清められた魂。
金・・・キリストの誕生を知らせたベツレヘムの星。
クリスマスソックス(靴下):
- 聖ニコラウス(サンタクロースのモデルとなった人)が、貧しい家庭を哀れみ、窓からこっそり金貨を投げ入れたところ、暖炉に干してあった靴下の中に偶然入った、というお話が由来。
- このお話から、クリスマスには靴下を枕元に置いてプレゼントを入れてもらう、という慣習が生まれた。
キャンディ・ケーン(杖):
- 杖の形をしたキャンディは「羊飼いが羊を導く杖」をイメージしたもの。
- 聖書によると、人々は羊で、イエス・キリストは羊飼いに例えられていることから、イエス・キリストが人々を幸福に導いてくれるという願いが込められている。
ヒイラギ:
- トゲのようなヒイラギの葉は、イエス・キリストが処刑されるときに被っていたイバラの冠をイメージしている。
- 中心の赤い実は、人々のためにイエス・キリストが流した血。
- イエス・キリストが私たちのために受けた「受難」を忘れないためにと、ヒイラギが用いられている。
- 緑の葉は、永遠の生命を表している。
イルミネーション:
- 昔はもみの木の枝の先端に、キャンドルを灯していた。
- キャンドルは自らを犠牲にして灯りを照らすことから、「無償の愛、永遠な愛」という意味があり、イエス・キリスト自身の象徴とされている。
- クリスマスツリーに灯すあかりは、夜空に輝く星を表しているとも言われている。
松ぼっくり:松ぼっくりには、ちょっと意外な逸話がある。
- イエス・キリストの誕生を知ったユダヤ王は、将来、イエスが救世主となって自分の王座を脅かすことを恐れ、幼いうちに殺害してしまおうと考えた。
- そこで、国内の2歳未満の子ども達を全員処刑するよう命じた。
- それを知ったイエスの母マリアと、義父のヨセフが、イエスと一緒に逃げ出し、見つかりそうになったとき、もみの木が3人を覆い隠してくれたことで無事に難を逃れた。
- このことから、クリスマスに「もみの実」が飾られるようになったが、現在は入手困難なため、よく似ている松ぼっくりを代わりに飾られるようになったということ。
リボン:
- 人と人を「結びつける」ことを表している。
クリスマスツリーを飾るのは、ドイツで始まったと言われているようです。
私はそのドイツに、1990年代に6年半住んでお仕事をしていました。
次回は、そのドイツのクリスマスについて考えてみたいと思います。
写真は、昭島のモリタウンのクリスマスツリーです。