【味わいことばノート】 93 94 95 生きているということ

『数えないで生きる』(岸見一郎著 扶桑社)から、

3つの味わいことばノートがあります。

 

味わいことばノート 93

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機嫌がよければ、他の人を幸福にすることができる。

機嫌が悪ければ、他の人のを不幸にできる。

どちらを選ぶかは自分で決められる。

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味わいことばノート 94

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「君たちは、親や先生たちが、人生で何かに到達しなければならないよ、

おじさんやおじいさんのように成功しなければならないよ、

というのに気づいたことがないですか。

教育の機能は、君たちが子どもの時から誰の模倣もせずに、

いつの時も君自身でいるように助けることなんです。」

(クリシュナムルティ)

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味わいことばノート 95

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子どもが何をしなくても、大人はこの子どもの存在によって癒される。

子どもは生きているだけで貢献しているのである。

大人も子どもと同じように生きることで、他者に貢献している。

そう考えていけない理由はない。

高齢者のために、また若い人でも病気のために、

身体を思うように動かせなかったり、

寝たきりになったりしたら、もはやだれにも貢献できない。

それどころか、人に迷惑をかけるばかりで、

そんな自分には価値がないと考える人は多い。

 

そのように思うようになったのは、

生産性に価値がある、何かを成し遂げることができれば価値があるとする

世間の価値観によるが、

多くの人がこんな風に考えているからといって、正しいわけではない。

 

何かをすることで貢献できるが、生きることでも貢献できるのである。

何もできなかった子どもは将来働くことができるので価値があるが、

高齢ゃ病気のために働けなくなったら価値がなくなるのではない。

子どもも大人も生きていることに価値があるのである。

そのように感じられたとき人は幸福であることを実感できる。

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