この本から、3つほど引用します。
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「テリーさん、人間、背伸びをしないのが一番いいのよ」
と扇(千景)さんから言われたこともある。
「100点を取ろうとしちゃだめ。
政治家として60点、妻として60点、母として60点でも、
3つ足せば180点になるのよ」と扇さんは語ってくれた。
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なるほど、確かに!
なにも一つのことに100点を取ろうとしなくていい、人は多才なんだから。
いや、多才というより、いろんなことをこなしながら生きているのですから。
逆にいろんなことをこなさないと、生きて行けないのですから。
ひとつのことにこだわりすぎちゃダメってことですね。
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「第一の人生を勤め上げたから、これからは頑張って第二の人生を送るぞ!」
という考え方は真面目すぎる。
もっとずうずうしく、第一だけはなくて、第二、第三、第四ぐらいの人生を
同時に早い時期からスタートさせてもいいと思う。
並行してスタートさせたら、どれか1個がうまくいかなくても、
第三や第四の人生をスタートさせればいい。
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言うは簡単だけど、そんなに簡単なことではないですよ。
ふつうはそんな余裕はないでしょう。
私は、ありがたいことに、ひとつのことをきっかけに生きかたが変わり、
還暦度は、第二の人生ではない本当の人生を生きようと思っていました。
選択肢はなかったけれど、早くから備えて行動していったことが、
正直よかったなと感じています。
何事もしがみついちゃダメですね。
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ふだんは手抜きしている人がたまに真剣に取り組むと、
毎日真剣な人よりも評価される。
高齢者は積極的に手抜き人生を心がければいいと思う。
そのことが心と体の健康にもつながる。
そもそも、私は手抜きというのは、
その人の潜在能力を示すものだと思っている。
人は慣れた仕事に対してのみ手抜きをするようになる。
新しいチャレンジや大きな仕事に取り組むときには、手抜きはしない。
逆に言えば、手抜きをするようになったなら、
新しいことをする準備が整ったともいえるのだ。
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手抜きをするというのが、私にはよくわからないのです。
仕方なく、それでも懸命にやっていることを、
そんなにまじめにやらなくてもいいということなでしょう。
やりたいことだけやる、好きなことだけやるということの心地よさに気づき、
日々あくせくしなくていいと認識できれば、
本来の生き方になるということなのでしょう。
私は芸能界に疎いというより、まったく興味がないので何も知りません。
テリー伊藤という人は、名前を聞いたことがあるという程度です。
最近、昭島にオープンしたのが唐揚げ屋が、
テリー伊藤の唐揚げ屋だということを知りました。
読んでみるとどんな人かわかります。
独特の感覚で書かれていますが、
会社人生を送ってきた人は、彼のようにはいかないよねと思えます。
そもそも、「この期に及んでまだ幸せになりたいか?」
という副題は、テリー伊藤ならではなのでしょう。
これまでの人生、ずっと幸せだったなと思える人は、
そういるものではありませんね。
共感を持って読む人はほとんどいないでしょう。
ファンが読む本かなと思いました。
そんな中で、上記の3つが印象に残りました。
「ひとつのことにこだわる必要ない」というのが、ここからの学びでした。
その意味でも、それを実践できている今の自分があるということに感謝です。
ありがとう!