<Tip & Episode> 笑顔、意欲、主体性

不要不急の外出を控えるように言われているこの週末を、

「大切なこと」を考える時間にして、ゆっくりとすごしています。

 

そんな時間を過ごしていると、

ここに書きたいことが、いっぱい出てきました。

とりあえず、今の時代の変化や、

「直線の時間」と「循環する時間」のことを

書くつもりが、途中で「主体性」に転回してきました。

 

『なぜ「教えない授業」が学力を伸ばすのか』という本を、

昨日読み終えました。

東京都立両国高等学校の附属中学校主幹教諭で

中高で英語を教えている山本崇雄さんの著書です。

 

バングラディシュのe-Learningプロジェクトの

税所篤快さんの本を以前に読んで、

すごい青年がいるものだと感動したのですが、

その税所さんは、この両国高校出身でした。

その彼は、一言でいえば、主体性の人です。

 

『なぜ「教えない授業」が学力を伸ばすのか』には、

こんな著者の体験談が語られていました。

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2012年の夏、JICA教師海外研修で、ブータンの学校を訪問しました。

教育システムは、日本に比べるとやはり発展途上であることを感じましたが、

現地の子どもたちの笑顔や、学びへの意欲の高さ、

そして、将来への明確なビジョンを、

ほとんどの生徒が持っていることに驚きました。

そして、何より驚いたのが、彼らの英語力です。

彼らは、将来生きるために英語が必要と考え、主体的に学んでいました。

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ここの中にはいくつものキーワードがあります。

  1. 笑顔
  2. 学びへの意欲の高さ
  3. 将来への明確なビジョン
  4. 主体的に学ぶ

 

この3番の「将来への明確なビジョン」は、

1. 2. 4.が育まれれば、自然に出てくるので

早い段階で持たなくても大丈夫だと思いますが、

子どもたちの「笑顔」「学びへの意欲」「主体性」は、

とっても大事です。

 

それが、今の日本の学校で、見つけるのが大変になってきている、

私のドリームマップ授業の体験から、それを肌で感じています。

 

最近、「ゆめどり」からパンフレットが送られてきました。

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そこには、こう綴られています。

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どんな時代も自分らしく生きる力を子どもたちに!

 

価値観が多様化し、生活の格差が広がる社会の中で、

将来に希望を持てない子どもたちが教室の中にもいます。

NPOゆめドリが学校での授業を大切にするのは、

自分の中から湧き出る想いに気づき、

可能性に挑戦し人生を切り開いていくチカラを

一人でも多くの子どもたちに届けるためです。

ドリームマップ授業をきっかけに、

一人ひとりが自分らしい幸せな人生への一歩目を踏み出し、

子どもも大人も幸せに、

平和に生きる未来の作り手となることを心から願っています。

社会構造、産業構造が急激に変化していく社会で、

どんな環境に直面しても、生き抜くチカラを育む授業を、

全国どの地域の学校でも実施できることを目指しています。

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このなかで、価値観が多様化しというのは、逆ではないかと思っています。

社会全体の多様化を許容する懐が狭くなり、

価値感が偏在・偏重していると感じています。

それが偏見を生み、争いごとが増え、

苦しい思いをしている人が多くなっているのです。

今この瞬間、時代は社会は大きく変化しつつあります。

 

もっと個々の違いが認められる社会にしたい

そう思っているからこそ、

子どもたちが、子どもらしくのびのび育つ、

即ち、主体性を持ってい来ることのできる大人になってほしい、

そう思って、これからもドリマをやっていこうと思っています。