前回のブログの最後に書いた「給食」ですが、
『なぜかいじめに巻き込まれる子どもたち』(川上敬二郎著 ポプラ新書)
には、このようなことが書かれていました。
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長野県真田町(現上田市真田町)の教育長を務めた大塚貢は、
中学校の校長として、いじめ、非行、窃盗など、
毎日のように問題がある荒れた学校に赴任し、
授業改革、果断の整備に加えて給食の改善を行った。
問題を起こす子どもたちの食事調査の結果、このようなことが分かった。
- 朝食をとらない
- パンなどの洋食が多い
- ハムやウインナーなどの肉類やレトルトカレーが多い
- ジャンクフードが多い
そのため、朝食を食べるように指導し、給食を変えた。
和食を中心とした地産地消の食材で、
化学農薬や化学肥料を使わない有機栽培か、低農薬のコメや野菜を使った。
メインのおかずは、イワシやサンマの甘煮、ワカザギやシシャモなど、
丸ごと食べられる魚で、肉類や乳製品を少なくした。
その結果、生徒に大きな変化が生まれた。
- 読書をする生徒が増えた。
- 非行事件がほぼゼロになった。
- 不登校もいじめも激減した。
- 学力が向上した。
生徒の心身だけでなく、素行や行動、性格にまで影響を及ぼした。
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日本の給食は、すばらしいと思います。
かけがえのない、健全な子どもを育む日本の文化ですね。
給食もまた、見えないところで、
「いじめ」の防止に役立っているのかもしれません。
さて、いじめに話が戻りますが、
給食以外に、いじめをなくしていくにはどうしたらいいのでしょう。
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いじめている子どもが安心すれば、いじめ行為は必要なくなる。
勝負は小学校の教育。
専門家がいれば、いじめはなくなるなんてありえない。
文科省はスクールカウンセラーの配置を強化するとしているが、
子どもの日常を知る教職員が、地域住民が、
自分ごととして困っている子どもに目を向けない限り、いじめは悪化する。
学校はすべての子どもの「安全基地」であることを,
子ども自身が納得するためにも、
学校の「当たり前」を問い直し、大人のやり直しが先である。
学校の最上位の目的は、すべての子どもの学習権を保障すること。
全教職員が合意し、常に目的がブレていないか、
互いに、自浄作用を高め、チーム力で子どもが育つ学校をつくる必要がある。
学校がすべての子どもの「安全基地」であるかどうか、
学校が「収容所」の役割をしてしまっていないか、
教職員が子どもを結果としていじめていないか、
「指導」は一瞬で「暴力」に変わることを教員は自覚しているか、
これらを考え続けなければならない。
今は認知能力をつけることが学びの目的になっているが、
「非認知能力」こそ学力の上位目標に置くべきである。
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いじめ対策はもっと総合的に、それこそ「社会総がかり」で検証して、
練り直し、取り組んでいかなければならない。
このままでは、子どもたちの精神的幸福度の向上は期待できず、
ますます少子化も進み、教育も停滞し、経済活動もむしばまれ、
社会保障などのコスト負担がさらに増すだろう。
「本気のいじめ対策」は日本社会、日本経済の未来への投資だと強く信じている。
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「いじめ対策」は、日本の未来への投資であるということ、
それはすなわち、教育への投資が、日本の未来への投資であるということです。
勉強、教育、指導、学習、... なんだか楽しくなさそう - Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』 (hatenablog.com)
ここに書いたように「教育」という言葉は、好きな言葉ではありませんが、
「教育」という言葉を使わないと、わけわからなくなるので使いますが、
人、物、金をもっともっと「教育」に使わないといけないのです。
私の放課後を預かるお仕事をしてみて感じるのは、
子どもにとっての「安全基地」が必要なんだということです。
この言葉で、今回の散歩は締めます。
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大人のいじめ対応姿勢5か条 阪根健二「月間生徒指導」2007年
- いじめられっ子に非なし。どんな場合でもいじめられっ子に寄り添う。
- 周囲こそがいじめの元凶。いじめる子よりも周囲への働きかけが大切。
- 昨日と違うちょっとした様子こそ発見の決め手。深刻な時ほど、子どもは訴えないので、それに気づく感受性が必要。
- いじめの輪から新たな輪へ。既存の集団と異なる新しい集団や世界を提供する。
- いじめっ子だって泣いている。いじめる子の抱えるストレスにも目を向けて。
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結局、上記のこの言葉に戻ってきます。
「いじめている子どもが安心すれば、いじめ行為は必要なくなる」
次はまた、同じテーマで、ほかの散歩道を歩いてみたいと思います。
写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
散歩中に撮った写真を適当に貼っています。