【学びの散歩道】何を信頼するのか②

何を信頼するのか?

それは、自分の体であり、自分の生活だと思います。

 

最近、小林製薬の問題が大きく取り上げられています。

健康診断でコレステロールの数値が高いことがわかり、

それを下げるために、ベニコウジを飲んだという人がいました。

勝手に想像すると、その人はコレステロールの数値が高かったわけですが、

それで特に日常生活に支障があったわけではないと思います。

知ってしまったから、不安になり、将来へのリスクを考えて、

数値を下げるために、それを飲んだのでしょう。

健診を受ければ、必ず何かが引っ掛かります。

それでストレスが生まれ、場合によっては薬を飲まされます。

それって、健康に良いことだといえるでしょうか。

健診を受け、よくないといわれる数値を見たとしても、

やることは、薬やサプリを飲むのではなく、

生活の質、すなわち食事、運動、睡眠を改善することです。

 

昨日まで面会に行っていた母は、

かつて、コレステロール値が高かいといっていました。

離れていたのでよくわかりませんが、特に薬を飲んでいたようには思えません。

そしていま、90歳になった母は、顔にシミなどはなく、血色がよく元気でした。

特に、グループホームに入ってからは、

栄養に十分配慮した食事を毎回いただいているわけですから、

コレステロール値も下がっていることでしょう。

 

コレステロールは、勝手に善玉とか悪玉と命名され、

悪玉はまさに悪者扱いされていますが、

体にとって必要なものだから存在しているのだから、

それが下がりすぎるときっと問題になるはずです。

 

『医学常識はウソだらけ』(三石巌著)には、

コレステロールについて、恋のようなことが書かれていました。

 

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なぜコレステロール値が成人病に結び付くかを

きちんと説明してくれる医師はほとんどいない。

「コレステロールが高いと成人病になりやすい」としか言わない医師の

「食事制限しなさい」「コレステロール硬化剤を飲んでください」

という指示に素直に従ってしまう人が多い。

ここに製薬会社がつけこみ、

コレステロール対策を謳い文句にした健康食品のコマーシャルをどんどん流す。

そこで、日本人は挙げてコレステロールのことを、

成人病の病原体であるかのように信じてしまう。

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脂質の一種であるコレステロールは、細胞を作るときに必要な材料の一つである。

すべての細胞は細胞膜に包まれている。

その細胞膜を作る成分として、コレステロールはきわめて重要な存在である。

この材料が不足していると新しい細胞を正しく作ることができなくなってしまう。

コレステロール不足が、ガンを招きやすいといわれるのもそのためで、

細胞膜が弱いと、その部分がガン化しやすくなる。


皮膚にあるコレステロールは、紫外線を浴びるとビタミンDの前駆体になる。

ビタミンDは、とくにカルシウムの吸収に必要とされる。

したがって、コレステロールが少ないとビタミンDが不足し、その結果、

カルシウムの吸収が不十分になって骨が弱くなってしまう恐れがある。

 

さらに言えば、女性ホルモンや男性ホルモン、

ストレスを受けたときに副腎皮質から分泌される抗ストレスホルモンなども、

コレステロールがなければつくることができない。

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俗にHDLは善玉コレステロールと呼ばれ、

LDLは悪玉コレステロールと呼ばれる。

LDLが肝臓から発送されて、コレステロールを必要とする組織へ運ぶのに対し、

HDLは、たとえば血管壁などで余ったコレステロールがあると、

それを元の肝臓へ持って帰ってくる役割を担っている。

そもそも血中のコレステロールを目の敵にするのは、

動脈硬化や心臓病などの促進因子という考えからだが、

LDLに対してHDLの割合が多ければ問題は生じない。

 

問題は、コレステロールそのものではない。

活性酸素によって、リボタンパクが破壊されて、

コレステロールが本来の流通経路からこぼれてしまうことが問題。

コレステロール自体は必要な物質だから、それを減らすことを考えるより、

リボタンパクが破壊されない方法か、あるいは、

破壊されてゴミになってしまったコレステロールを

体外に出す方法を考えるべきだろう。

 

壊れてリボタンパクから取り出されてゴミになったコレステロールは、

どう処理すればいいか。

体内の不要物は大便か尿に混じって排泄されるのがふつう。

ところが、水に溶けないコレステロールの場合、

腎臓で処理できないため胆汁に混じって捨てられる。

ただし、これには条件がある。

レシチンという物質と一緒になったとき、

コレステロールは胆汁として出ていってくれる。

このときビタミンC、Eが加勢する。

HDLが「善玉」と呼ばれるのは、最初から、

このレシチンとコレステロールとを一緒に用意していることも一つの理由。

LDLも、レシチンは持っているが少量。

レシチンは卵の黄身や大豆などの食品に含まれており、外から調達すればよい。

 

多くの医者は栄養指導なんかしない。

栄養指導には健康保険の点数がつかず、医者にとってはタダ働き。

コレステロール硬化剤を使って無理やり出そうとする。

そのコレステロール硬化剤が胆石という副作用を生みやすいのである。

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医者も病院も、ビジネスであるということです。

一人ひとりに多くの時間はかけられません。

自分で自分の体をいたわり、感謝し、

体の声を聴くことを忘れないようにしたいものです。

いろんなものが数値化されることによって、見えてくる部分もあれば、

見誤ってしまうリスクも大きいと思います。

 

数値化することで、事実が歪んで見えてしまうことはないでしょうか?

 

つづく

 

このシロヘビ君、本来だと冬眠しないといけないんだと思いますよ。