【学びの時間】大人自身が自分に素直になる

今日の午前中に、都の研修動画を視聴しました。

放課後子ども教室や学童クラブのスタッフ向けの

YouYTubeで視聴する研修動画です。

忘れたことにやってくる無料研修ですが、

正直、年間プログラムのようなものがあって、

興味のある研修を適宜視聴できるようにしてほしいなと思います。

 

ただ、とてもかしこまった感じなので、お仕着せの研修では?と思い、

あまり期待してはいませんでした。

観たスタッフからは、2時間近くあって長い!と聞いていたので、

導入部分は2倍速ですっ飛ばし、途中から1.5倍速にして最後まで視聴しました。

 

素直な感想としては、「とてもいい研修だったな」ということです。

現場をよく知っている講師の先生でした。

事前アンケートで現場のスタッフから質問を受けていて、

それについて、真摯にお話しされていました。

それも、自分が体験したこと、自分が感じたこと、

失敗したことを例に出して、わかりやすく話されていました。

 

学んだり感じたことは、こんなことです。

言われたことだけではなく、自分が思ったことも含みます。

  • 「気になる子」や「気になる行動」の背景には、必ず理由がある。だから、叱るだけでなく、理解しようとする努力が必要。ただ、これが難しい。
  • どの子にも、好きなこと興味のあることはある。
  • 「気になる子」については特に、その子が興味をもっていることに気づくことが大事。
  • 「気になる子」以外の子は「気にならない子」ではない。逆に、そんな子の中に、何かが隠れているかもしれない。だから、一人一人を見ておく必要がある。
  • 気づいたことは、スタッフの間で共有することが大事。
  • スタッフ自信が、自分に素直になることが大事。人間は感情の動物だから。
  • これも難しいが、俯瞰して、イライラと平静さを同居させることが大事。
  • 子どもにとって、一緒に困ってくれる大人が大事。
  • 大人だから、何でもできて当りまえ、子どもを指導しないといけない、というのでは、子どもの信頼を得ることは難しい。

 

まだ視聴期間はあるので、もう一度、1.5倍速だったところを

オリジナルのスピードのままで視聴してみようと思っている次第です。

特に、事前アンケートの質問は、まさに日々私たちが向き合っている

「こんなときどうしたらいいの?」という事柄だけに、

実際の状況をイメージしながら視聴できるかなと思うからです。

 

講義の中に、カール・ロジャーズの理論のポイントが出てきました。

以前にこの本を読んで、メモしている内容があります。

やっと出せる場ができたので、ここに出しておきます。



『カールロジャーズ入門 自分が”自分”になるということ』

(諸富祥彦著 コスモライブラリー)より

 

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ロジャーズはこう言っていました。

「自分を受け入れ、自分にやさしく耳を傾ける時、

人は、真に”自分自身”になることができるのだ」と。

 

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ロジャース心理学の特徴は、このようにして自分が自分を受け入れ、

自分の心の声に耳を傾けて、

真に”自分自身”になっていく上で最も必要なことは、

他の誰から無条件に受け入れてもらえるような共感的関係において、

はじめて可能になると考えるところにあります。

ロジャーズ心理学では、他者に受容され共感される関係こそ、

人が真に”自分自身”になる上で最も必要なものと考えられています。

こう言い換えてもいいと思います。

自分自身が十分に”自分自身”でいられる「空間」、

自分がどんなことをし、どんなことを言っても受け入れてもらえる「空間」を

他者との関係の中で体験できる時、

ひとは真に”自分自身”になることができるのだと。

ロジャーズ心理学とは、そこで相手が十分に”自分自身”でいることができ、

それを味わうことのできる「心理的空間」を提供するアプローチなのです。

 

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ロジャーズは、人が自分自身を受け入れている時、

その人に変化が起こり「よりよく生きる」ことができるようになると言います。

現実のあるがままの自分を心の底から認め受け入れた時、

はじめてその人に変化が生じてくるのです。

面白い逆説なのですが、私が自分のあるがままを受け入れることができた時、

私は変わっていくのです。

私たちは、自分の現実のあるがままの姿を十分に受け入れることができるまでは、

決して変わることはできません。

今の自分が変わることはないのです。

これは、自分自身の経験とクライアントの両方から学んだことです。

 

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偽りの仮面を脱いで、もっとあるがままの自分になっていく。

「こうすべき」とか「こうあるべき」といった「べき」から自由になっていく。

ひたすら、他の人の期待を満たし続けていくのをやめる。

他の人を喜ばすために、自分を型にはめるのをやめる。

自分で自分の進む方向を決めるようになっていく。

結果ではなく、プロセスそのものを生きるようになる。

変化に伴う複雑さを生きるようになっていく。

自分の経験に開かれ、自分が今何をしているかに気づくようになっていく。

自分のことをもっと信頼するようになっていく。

他の人をもっと受け入れるようになっていく。

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