ここからは、
『本を読むだけで脳は若返る』(川島隆太著 PHP新書)
に従って、書いてみようと思います。
著者は、2005年任天堂のゲーム「脳トレ」を産学連携の一環で開発した人です。
これに関して、こういうことが書かれていました。
- 事前にゲームをしているときの脳の活動が、デジタル機器によって違いがあるのかどうかを調べた。
- 映像や画像を大きい画面で見ているときと小さい画面で見ているときとでは、後者のほうが脳の活動が弱くなっていた。
- 様々な場面でスマートフォンを使っているときの前頭前野の活動を調べると、脳は活動していなかった。
- 学習にかかわるコンテンツを動画で見せても、背外側前頭前野「思考の脳」の活動が低下する。
- マッサージを受けると体だけでなく心もリラックスできて、気持ちがよくなる。その時「思考の脳」の活度が低下する。
スマホを使うと学習効果が上がらないのに、どうして「脳トレ」なの?
という疑問については、こういうことのようです。
- 「脳トレ」は、思考の脳(背外側前頭前野)の活動を高めるようにプログラムを作り、思考の脳が実際に高まることを確かめたうえで世に出した。
- そこで発見した重要なことは、「ゲームの中から楽しさの要素を抜けば抜くほど、脳の活動が起こりやすい」ということ。
一日に何時間も何時間もスマホを見続けられるのは、なぜ?
それは、脳が疲れないからなのです。
- スマートフォンの画像をいつまで飲み続けていられるのは、脳が疲れないから。
- 疲れるのは目だけ。
- 脳がマッサージを受けた時と同じような状態になっているから。
- 抜き打ちでテストをやると、スマートフォンで調べた単語の意味は一つも思い出すことができなかった。
- 一方、辞書で調べたほうの単語は、おおむね半分ほどを思い出した。
「スマートフォンで調べた単語の意味は一つも思い出すことができなかった」
については、私にも身に覚えがあります。
半年くらいまで安念もの間、毎日わずかな時間ですが、
Reader's Digestを読んでいたときに、
わからない単語を、スマホではないもののパソコン上で、
ネットの「英辞郎」を使って調べていました。
ところが、全然覚えられなくて、何度も同じ単語を調べる状況が続き。
情けないなと思っていたのでした。
画面上でただ見て納得したつもりになっていても、
脳が働いていなかったということのようです。
調べていたときに、書くということをしていたら、
少しは覚えられたかもしれません。
パソコンだからまだしも、小さな画面のスマホで調べたら、
もっと深刻だったかもしれないなと思います。
余談ですが、現在、英語を読むという習慣はなくなってしまっています。
事前に何の連絡もなく(メールが来ていたのかもしれませんが)、
購読料は同じで、月刊誌が2か月おきになってしまいました。
だから、購読をやめてしまったのでした。
思考の脳が働かないのは、マッサージならわかります。
気持ちよくぼーっとしている状況ですね。
それが目的でマッサージするのですから、とても有意義な時間なのです。
しかし、スマホを見ているとき思考の脳が働かないというのは、
困りものだと思うのです。
スマホで面白いものを見て楽しむというのは、
ストレス解消に良いのかもしれませんが、
問題は、短時間では終わらないということだと思います。
ずーっとスマホを眺めているのは、壮大なムダではないか、
私にはそう思えるのです。
ムダな時間を過ごしているだけならまだしも、
本当に大切なものを失ってしまっているのではないかということです。
脳を働かせることをもっとしないと、将来の認知症も怖いと思いませんか?!