【味わいことばノート】102, 103,104 & 105 想像力、多様性、...

 

『池上彰が大切にしているタテの想像力とヨコの想像力』

(池上彰著 講談社+α新書)から4つの言葉をシェアします。

 

<味わいことばノート 102>

 

有名な経済学所の言葉に

「クールヘッド(冷静な頭脳)とウォームハート(温かい心)」

という表現があります。

(中略)

私なりに助言するなら、冷静に分析する一方で、

人間の幸せな暮らしを実現することにも

思いをめぐらせてほしいということです。

(中略)

人工知能(AI)が優秀な「クールヘッド」なら、

人間の強みこそが「ウォームハート」であり、

その根底にある「想像力」であるからです。

 

 

<味わいことばノート 103>

 

元陸上選手でスポーツコメンテーターの為末大さんの言葉が、

さまざまなメディアで取り上げられました。

「私の国は、”なにかあったらどうするんだ症候群”にかかっています。

この症候群は、社会に安定と秩序をもたらしますが、

その副作用として社会の停滞を招く、個人の可能性を制限します」

 

 

<味わいことばノート 104>

 

イギリスの経済学者でありケインズは、

「この世で一番難しいことは、新しいことを受け入れることではない。

古い考えを忘れることだ」

という名言を残しています。

 

 

<味わいことばノート 104>

 

進化論は、変化する環境に対し、生物がうまく適応して変異したから、

生き残れたとする学説と誤解されることがあります。

しかし、そうではなく、

いろいろな生物は、勝手にさまざまな「突然変異」をします。

その後、偶然、環境が激変したときに、自然淘汰が起こり、

かつて突然変異していたことによって、たまたま生き延びる種が出てくる、

それが進化論です。

だから、多様性が大事なのだということになります。

多様性がなくみんな同質だったら、

いつかちょっと環境が変わっただけで、みんな滅びてしまいます。