【学びの散歩道】子どもたちの将来は大丈夫なのだろうか?(27) 偏見と自立

芳村思風さんの言葉です。

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あなたの考え方は偏見です!

偏見は間違っているということではなく、

正しいけれど偏っているということ。

人間の考えは、どんな立派な人の考えも偏見である。

肉体のある方向からしか物事は見えないから。

 

理性的に考えると、「心理はひとつ」と考える。

正解はひとつで、あとは間違いと考える。

どちらの考えが正しいか決着をつけようとして対立する。

 

自分の考えは不完全であると自覚すること。

考え方の違いを許し受け入れること。

偏見はなくさなくてもいい。

 

偏見をなくす努力をした人は、自分の考えには偏見はないと考える。

自分の考えと違うときは、「相手の考えは偏見だ」と考えて、

自分の偏見のない考えで、相手の偏見のある考えを修正し、

正しい考えに、あらためさせようとして、説得しようとする。

 

人間が現実を正しくとらえるためには、

自分の考えと、相手の考えと、第三者の考えを統合して判断する必要がある。

生きた現実を把握するためには、この3つの立場を統合する。

これが、「3人寄れば文殊の知恵」の新しい解釈。

自分一人で問題を乗り越えなくてもいい。

あと2人の人間の力を借りてもいい、助けてもらってもいい。

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人はみんな偏見をもっているし、それでいいということです。

しかし、自分の意見は偏見であることを知っている、

ほかの人も偏見を持っていることに気づいている、

だからそこ、その偏見を尊重し、統合しようとしている、

これが大人だということですね。

その意味では、いま世の中で、戦争をしている人たちは、

大人ではないということになります。

 

芳村思風さんのいう偏見を知る大人は、どうしたら育てられるのでしょう。

大人になるということは「自立」できているということです。

その「自立」については、過去何度も書いてきました。

そのうちの一つがこれです。

【味わいことばノート】 87 & 88 自立 - Sol Cafe 『幸せの栖(すみか)』 (hatenablog.com)

 

「自立」とは、すべて自分でできるということではないんです。

人に頼ることができてはじめて「自立」なんです。

 

教育の中に「自立心」を育てることに重きを置いているのがオランダです。

その「自立心」とはなんでしょう?

 

『世界一子どもが幸せな国に学ぶ 愛を持って見守る子育て』

(リヒテルズ直子著 カンゼン)には、

オランダの「自立心」の考え方が書かれています。

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自分でできることは自分でやる。

できないことは、誰かが気づいてくれるのを待っているのではなく、

自分のほうから進んで「お願い」と言えること。

また、誰か困っている人がいたら、

人に言われなくても自然にずっと手を差し伸べること。

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そういうことなんですね。

そのように育まれているからこそ、幸せを感じられることになります。

 

写真に意味はありませんが、

リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、

手元にあった写真を適当に貼っています。