『「居場所がない」人たち』(荒川和久著 小学館新書)
引き続き、この本から学びます。
高度成長期から今日に至るまでの男性は、ちょっとおかしいと言えそうです。
「大きな勘違いをしてきた」というのが、今の私の率直な感想です。
会社に自分の居場所を依存し過ぎたことで、
それを失ったとき途方に暮れてしまのです。
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ほとんどの男性には、
仕事を辞めた後も付き合いが続く関係はほぼないのである。
このような男性が共通して発症する病気がある。
いままで会社だけに依存してきた夫が、
退職後は今度は妻に依存するようになる「妻唯一依存症」というものだ。
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私も、50歳を超えるまで、会社・仕事を口実にしていました。
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女性にとっては日常的にできる当りまえのことが、
高齢男性にはできないのである。
なぜならば、「関係性の構築」は「所属するコミュニティ」のなかでは、
自ら自発的に行動しなくても、用意されていたものであり、
むしろ「所属するコミュニティ」のなかでは、
「関係性の構築」より「関係性の円満な運用」が求められていたからである。
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確かに、関係性を構築する、創造するということはなく、
それを維持しようとするがために、波風を立てないできたのです。
では、世のおじさんたちはどうすればいいのでしょう。
世の中に定年退職後の人生の生き方について、
山のように本が出され、啓発セミナーもあります。
そんな本を読み、セミナーに行って、
老後にやっていける何かを見つけよう、
趣味を作ろうと思っても、それは難しいと著者は言います。
著者は、仕事をすることをすすめています。
- 1日数時間、週3日でもいいから仕事を続けること。
- 金を得るための仕事ではなく、人と接する機会を得る仕事をすること。
幸いにも、私の場合には、50歳を超えてからの試練、
家庭を居場所としなかったがゆえに、
いや家庭を仕事のためにあるものと勘違いしていたがゆえに起こった試練で、
そのことに気づくことができました。
そのおかげで、還暦以降の人生を「自分の本当の人生」だという想いに至り、
そのために行動を起こすことができました。
キーワードは、行動することです。
行動するためには、人生というものに向き合って、
しっかり考えてみることが大事です。
考えているだけではダメです。
ある程度考えたら、
これかもしれないなと思うものにチャレンジしてみることです。
失敗しても大したことはないのですから。
それでもやらないのは、やる気の問題ですね。
そのやる気について、著者はこう言います。
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やる気がないから行動しないのではない。
行動しないからやる気が出ない。
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行動すればいつかこういうことになるのです。
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友だちはいつのまにか友達になっているものだ。
趣味はいつのまにか泥沼(いい意味で)にハマっているものである。
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これは自信をもって、本当だと言えます。
つづく
写真に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
散歩中に撮った写真を適当に貼っています。