先週の火曜日に、地元の図書館でこれらの本を借りて、
学童保育に持っていき、どれを読もうか?と聞いてみた。
その日は、「ぶたのたね」になったが、
その翌日は、「ウェン王子とトラ」を読んだ。
さらに、「てぶくろをかいに」と「せかいいちおいしいスープ」は
長かったけど、みんなしっかり聴いていた。
『絵本の読み聞かせ方』影山聖子著に、こんな俳句があった。
読み聞かせ 読んだら子どもは いなくなる
まさに、その通りで、絵本を読み聞かせたあとは、
すぐに、他の遊びが始まる。
5月20日から、学童保育では、外遊びや活発な遊びをした後、
そして、17時過ぎからそろそろ帰り始める子のいる時間に、
その日の善かったことや困ったことを聞く時間を
設けるようになって、毎日続いている。
その後に、てらこや「おはなしのじかん」をもって、
紙芝居か絵本を読み聞かせることが定着している。
月曜日は、ほかの人にやってもらっているが、
私が今のところは、紙芝居や本は用意している。
その他の日は、私がやっていて、
子どもたちも、Solのお話を楽しみにしてくれている。
やっていると、上述の俳句とは違うことも起こっている。
今のお話もう一度読みたいと言って、それを読んでいる子もいる。
お休みで聞けなかった本を読んで、という子もいる。
2年生が自分で「ウェン王子とトラ」を読んでいるのを見て、
翌日、それをお話の時間に読んだ。
するとその翌日、1年生が学校の図書室から同じ本を借りてきていた。
すごく惹かれたのだろう。
そうやって毎日やり続ける、ころあいを見て少しずつ本を入れ替える
をしていくと、最近は、各々興味を示す本も出てきたようだ。
これまで読んでとは言わなかった、工作大好きな男の子が、
「スカーリーおじさんのはたらく人たち」という本を読んでと言って、
全部しっかり見て聴いていた。
彼は、現実のいろんな職業や日常をおもしろく描いたものが
ものがたりより好きなんだなと感じる場面だった。
さらに、『絵本の読み聞かせ方』にこんなことが書かれていた。
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絵本の読み聞かせの後で、幼い子どもには
「感想を聞かないで」ということです。
子どもは、絵本の読み聞かせをしてもらっている間、
心の中でいろいろなことを感じています。
ところが、「どうだった?」と感想を聞かれたとたん、
聞かれたことに答えようと頭で考えはじめます。
つまり、心でどんどん思いを膨らませて感受性を育てていた状況から、
頭で言語能力を発揮していく作業に切り替わってしまうのです。
しかし、幼い子どもは、まだ言語能力が乏しいため、
感じていることがたくさんあっても、
それをどんな言葉にしていいかわからず、混乱してしまいます。
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そうだと思って、読んだら、はいおしまい!でいつも終わることにしている。
読んでいる途中に、かわいそうだねとか、
いろんな感想が出てくるので、それで十分。
さらにこんなことも書かれている。
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子どもは絵本の内容を知るのではなく「体験」しています。
自分がズッコケなどろぼうになって街でいたずらをしていたり、
かわいいお姫様になってお城で王子様と踊っていたり、
ママに甘えているクマさんになって幸せな気持ちにひたっていたり、
今まさに、空想の世界の主人公になって体験しているのです。
楽しい体験は、早く先が知りたいものです。
その先がわかってしまっても、何度も体験したいもの。
遊園地の乗り物はどんなものかわかった後も、
子どもは何度でも乗りたがります。
絵本のページをめくりたがる子どもは、それと同じ気持ちなのです。
遊園地の乗り物も絵本も楽しいから、大好きだから、
その体験を何度も繰り返したいと思うのです。
ですから、どんどんページをめくらせてあげて、
何度も読んであげてほしいのです。
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確かに、個別に読んであげていると、
さきにページをめくろうとする子もいる。
子どもの興味に随って、それを育てていければいい。
毎日読むためには、これはいいなという絵本や紙芝居を
準備する必要があり、これけっこう大変。
でも、それが楽しくなった。
よく午前中に図書分館に行くようになった。
すぐそばにある便利さに感謝!
それは、自分自身が、絵本のよさを感じられる体感の時間でもある。