<Tip & Episode> 人はみんな純真無垢な赤ちゃんだった②

「子どもらしい子どもは、ひとりひとり個性がはっきりしていて、

自分丸出しで堂々と毎日を生きています。

それで大人から見ると、世間の予想をはみ出す問題児かもしれません。

だからこそ、かわいいのです。」

 

数日前にFacebookに引用したToday's Tip 1993の言葉です。

出典は、『子どもはみんな問題児』中川季枝子著です。

 

私が通う学童保育の小1-2年生はみんな、

そんな「子どもらしい子ども」たちです。

 

 「よい子」でも「賢い子」でも「聞き分けのいい子」もいます。

でも、その傾向が強いと、なんだかちょっと

「子どもらしさがもっとあれば」と思ってしまいます。

一人の女の子が、ちょっとそういう傾向があるのですが、

やさしいお母さんの愛情を受け止めて、

自分なりに、そうしているのだなと思います。

いわゆるおままごとである「おうち遊び」でも、

お母さん役やお姉さん役をして、仕切っています。

大人のことをよく見ているよなと、微笑ましく、

これもまた個性だなと感じます。

変な鎧を身につけて、そんな自分を見失うことなく、

育ってほしいと思います。

 

あと女の子が3人いますが、みんな違います。

男の子と遊ぶ方が楽しい子もいます。

 

男の子たちは、みんなやんちゃです。

「聞き分けがいい」なんて、ちゃんちゃらおかしいってな感じです。

中に一人小2の男の子がいて、ちょっと気にかかっています。

頭でっかちで、かつ幼稚なのですが、甘やかされている感じです。

その子と、これからどう一緒にやっていこうかなと思っているところです。

その子も、愛情をしっかり受けています。

 

このTipにも書かれていますが、

「子どもらしい子は全身エネルギーのかたまり」ですね。

幼稚園や保育園児ではないので、ねとねと、べたべたまではいかないですが、

飛びつき、からみついて、スキンシップを求めてきます。

都心の23区のあるところでは、学童保育の指導員は、

子どもに触ってはいけないというところもあると聞きますが、

ありえない話です。

それは親からの注文だそうですが、

そんな親自身が、厚い鎧に覆われているように思えます。

逆に、学童保育からしたら、

そういった親からも信頼されるようにしていく

必要もあるということにもなります。

それは、どうしたらいいんでしょう?

経験がないので、よくわかりません。

 

子どもらしい子どもは、

「いつだって、自分がこの世で一番と自信を持っています」

という言葉が、同じTipの中にあります。

これが、なぜか小学校高学年になってくると薄れてきます。

小6や中1のドリマ授業をしていると、

「今の自分をどれだけ好き? コップの水の量で書いてみよう」

というのがありますが、水の量がとっても少ない子が珍しくありません。

わざとでしょうが、ほぼゼロの子もたくさん目にしてきました。

見る限り、そんなことはなさそうな明るい子もです。

自分が一番と思う必要はないけれど、

自分が好きと言う気持ちは忘れてほしくないです。

見ると、なんだか悲しくなります。

 

いろんなことがあって、自分の中に、

本当の自分とは違うセルフイメージをつくってしまいます。

セルフイメージの自分は、好きではないかもしれない。

でも、それは本当の自分(ピュリティ)とは違うんです。

 

子どもたちの遊びを見ていると、

自分の好みや関心事で、各々が勝手にしゃべっています。

そんなことにも、結構ほかの子どもたちは反応したりして、

それぞれがソロのプレーヤーでありながら、

なんとなく全体として楽しくプレーしているという感じです。

しかし、電車の超好きな子が、ほとんど関心のない子に話しても、

軽く受け流されてしまうことが、ままあります。

そんなことが続くと、

ほかの子は僕のことを聞いてくれていないと気づいたり、

肝腎な時に仲間に入れてくれていないことに気づいたりして、

そこからセルフイメージが生まれてくるのかもしれません。

 

成長に、けがやケンカ、いさかい、つらいことは必ずあります。

それをしっかり乗り越えていける子に、育ってほしいと思っています。

それは、それぞれの個性を受け止めて支えてあげることだと思います。

 

他の学童保育では、言うことを聞かないと、

怒鳴ったり、無理やり従わせようとしたり、

楽しいことを禁止したり、という場面を何度か見てきました。

とっても気持ちが暗くなります。

それは、大人の都合であり、決してしてはいけないことです。

ピュリティであるがゆえに、子どもはみんな問題児なのですから、

そう思って接していけばい、ただそれだけです。

 

写真は、学童保育で最近ブームの恐竜の切り紙です。

私がつくったものですが、子どもたちも、

思い思いに、たくさん作っています。

こんなんで大丈夫と思えるものでも、子どもたちは満足し、

自信満々で、お母さんに見てもらうと言います。

 

借りてきた本の影響でもありますが、少し前まで、

カブトムシやクワガタの切り紙に、子どもたちは夢中でした。

そんな子どもたちを見ていると、すごくいいな、

次は何にしようかなと思ってしまいます。

 

しかし、冷静に考えてみると、

それに夢中になっているのは、子どもたちの2-3割(時に4割)なんです。

それ以外の子たちは、他のことに興味を持っています。

恐竜の切り紙をしないからダメ、

という雰囲気をつくってはいけないなと思います。

私自身も、子どもたちからせがまれたりして、

楽しく工作をしているので。

 

今日も久しぶりに来た人が、ハロウィーンの工作をして盛り上がりました。

全員が全員じゃないけど、子どもたちはほぼみんな工作が大好きです。

f:id:solcafe:20191002092413j:plain