この本を読んでみました。
瀬戸内海のホスピスで若い主人公の死にゆくものがたりに、
どんな人にも必ずやってくる死を思います。
まもなく死ぬのだから、もういいじゃないか、というものではないのです。
本人にとっては、とっても大事なかぎられた時間なのです。
『心を軽くする言葉』(小林正観著 文庫ぎんが堂)に
この言葉がありました。
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「みな恵まれない人生を送ってきた人たちです。
” ひどい人生だった。生まれてくるじゃなかった "
と思い続けてきたことでしょう。
でも、最後には、" 生まれてきてよかった " と喜んでもらいたいのです」
マザー・テレサは、
「手厚い看護が無駄になってしまうかもしれない」
という " 未来 " を見ているのでもなく、
「こうなる前に誰かが手を差し伸べてあげれば、
こんなことにはならなかったのに」
と " 過去 " のことを批判するわけでもなく、
ただ、" 今、自分にできること "
をやり続けることに徹していたのではないでしょうか。
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