【学びの時間】子どもたちと志

この本は、自然保護団体の活動や精神の啓蒙の冊子ではありますが、

すごくインパクトのあるものでした。

この本の中に、Facebookでも引用した言葉があります。

----------------------------------------------------------------

「人間はね、自分以外のもののために生き始めたときから、
本当の人生が始まるんだよ」(森山まり子会長の恩師の言葉)
 
「愛は、言葉ではなく行動である」(マザー・テレサ)
--------------------------------------------------------------------
 
さらに、これらの言葉を裏付けるような、
公立中学校の生徒たちの高い志と行動が伝わってくる文章がありました。
--------------------------------------------------------------------
(前略)
その後、武庫東中学校が文部省推薦のような
信じられない学校に変わってしまいました。
中学生たちが、自分たちの力で世の中を変えてみせると決意した瞬間、
それまでの無意味だった勉強が、すべて意味のあるものになったのだと思います。
生徒たちは使命感に燃えて猛勉強を始めました。
いま(2007年出版)、日本の学校がうまく作動しません。
このことについて、学校が悪い、先生が悪い、親が悪い、
みんないろいろ言いますが、実は誰も悪くないことがわかりました。
 
日本の学校が成り立たなくなったのは、世の中があまりにも豊かになり過ぎて、
子どもたちがどんな努力をしてでも獲得したいと思うような
崇高な志をもてなくなったからです。
 
高い志をもって瞬間から、子どもというものは、
勉強しろなんで言われなくても、どんどんし始めることを知りました。
いじめ問題もなくなりました。
その志が自分以外のもののためだったら、なおさらです。
----------------------------------------------------------------------
 
ツキノワグマに代表される動物や昆虫などの生物が棲める森がなくなり、
動物たちが人間の住む地域に出てくることで、
人間との間で問題が起きて、駆除などが行われ、絶滅に危機にさらされている。
そんなことを知った中学生が、先生とともに、行動を起こしました。
クマなどを駆除する人たちや団体、自治体、環境省など国の行政などなどに
想いを訴えていきますが、ほとんど相手にされません。
最後の砦としての兵庫県知事に訴えたときから、世の中は変わり始めたのです。
 
こんな中学生たちがいることも、日本熊森教会の生い立ちや活動も、
この本を読むまで知りませんでした。
 
見えないところで、いろんな人たちが、自分以外の人のために行動しています。
先日鑑賞した映画「いただきます1」もしかりです。
 
知ったからといって、何をすることもできないかもしれませんが、
やはりより多くの人が見て知ることが、まず必要なんだと思います。
 
私も「いただきます1」を見て、最近適当になっていた食生活を見直して、
より多く味噌や納豆を取り入れるようになりました。
知ることによって、何かが喚起されて、
小さいけれども行動が変わっていくのだと思います。