【学びの時間】本能を磨く① 本能とは

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今回は、ほぼ単純に、

『子どもも才能は3歳、7歳、10歳で決まる!』(林成之著 冬幻舎新書)

この本から学んだことを書いていく。

脳の発達段階のことや、その時期に何をしたらいいのかが、

すごくわかりやすく書かれている。

 

<脳の機能を高める?>

人間の思考力や理解力、記憶力などの機能は、

ドリルを解いたり、脳トレのゲームをしたくらいで、

すぐ高まるほど単純なものではない。

では、脳の機能はどうすれば高まるのか?

実は脳医学的には、

そもそも「脳の機能を高めよう」というのが間違いのもと。

というのも、理解、思考、記憶といった脳の機能は、

脳の「本能」や「心」と三位一体のものだから。

脳の機能を高め、パフォーマンスを上げるには、

本能を磨くこと、よい心を育むことが絶対に必要となる。

 

<情報にレッテルをはる>

脳は情報を受け取ると、まず「A10神経群」と呼ばれる部分で、

情報に対して「好きだ」「嫌いだ」「興味がある」

といったプラスのレッテルをはることがわかっている。

「好きだ」「興味がある」といったプラスのレッテルをはられた情報は、

しっかり理解でき、思考力が高まり、覚えやすい。

一方、「嫌いだ」「興味がない」というレッテルをはられた情報は、

理解が浅く、思考も深まらず、記憶もしづらいということになる。

 

大事なのは、プラスのレッテルを貼ることのほかに、

本を読んだり、人の話を聞いたりして情報を得たときに、

「なるほどなぁ」「すごいなぁ」と感動すること。

 

<本能について>

脳神経細胞が持つ本能:

  • 「生きたい」
  • 「知りたい」
  • 「仲間になりたい」

神経細胞が集まり組織をなすことによって生まれるもの:

  • 「自己保存の本能」
  • 「統一・一貫性の本能」
  • 「自我の本能」

 

「自己保存の本能」:

  • 「生きたい」 脳は自分を守ろうとする本能を持っている

「統一・一貫性の本能」:

  • 前頭前野が情報を理解する働きの基盤となる本能
  • 正誤を判断する、類似を区別する、バランスをとる、物事の筋道を通す
  • 統一・一貫性が保てなくなることを避けたがる、だから、自分と異なる意見を言う人を嫌いになるのである。

「自我の本能」:

  • 自己報酬神経群の「主体性をもって報酬を得ようとする、自ら達成したい気持ち」の基盤となる本能

 

<留意点>

  • 脳の組織が連合して働き、「考え」を生み出す仕組みは、違いを認めて共に「生きる」という本能を基盤としている。
  • 本能が過剰反応してしまうと、それを抑えるのは難しい。

 

つづく