【学びの時間】違いを知る

『コミュニケーション・ストレス』(黒川伊保子著 PHP新書)

を読みました。

 

感性や男女脳、そして「トリセツ」シリーズで売れっ子(?)の

黒川伊保子さんの本です。

この方とは、何度かお会いする機会がありました。

もう5年以上前に、ある方がこの黒川さんを招いて数回にわたるセミナーを

プライベートスペースで開催した際に、そこに参加したからです。

 

確か、「感性マーケティング」的な内容だったと思います。

以前にも男女脳の違いの本を読みましたが、

自分の経験に照らし合わせても。

見事にいい当てているなと感心したものです。

ちなみに「トリセツ」シリーズは読んでいません。

 

近くの平面をなめるように見るのが女性能、

遠近感でものを見る、先にあるものを見るのが男性能。

私もそうですが、男は、目の前にあるものが見えないのです。

冷蔵庫を開けたところにある頼まれたものは持ってこれないが、

奥にある賞味期限切れの食品には気がつくんです。

私もなんども、目の前にあるものが見つけられない経験をしています。

 

視覚だけでなく、聴覚も同じです。

これは私の感覚ですが、あることをしていても、

女性脳はさまざまな声を拾います。

男性能は、関心のあることしか気も得ません。

それ以外は雑音です。

 

女性は、姿は見えなくて他のことをしていても、

聞こえる範囲の会話の内容がわかっています。

テレビは見ずに、台所仕事や洗濯物を扱っていても、

テレビの会話をフォローできています。

私には、この能力を理解できません。

 

また、信号を右脳と左脳の間を頻繁に行き来させながら

ものを考えているのが女性脳。

男性能は、主に左脳内で考えているのです。

 

この本では、こう書かれていました。

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男女の脳は違わない。

どちらも全機能搭載可能で生まれてくる。

ただし、脳が緊張したとき、

とっさに使う感性の回路の選択が違うのである。

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脳には二つのタイプがあります。

 

プロセス指向共感型:

感情によって記憶を想起し、プロセスを解析することによって、

不快気づきを生み出す回路。

コミュニケーションスタイルは、共感

 

ゴール指向問題解決柄:

事実を客観的に把握し、ゴールを定め、問題解決を意足回路

コミュニケーションスタイルは、指摘

 

女性の多くはプロセス思考共感型、男性の多くは問題解決型だということ。

男は、結論を急ぎ、解決策を提示してしまうのです。

女性は、訳わかっていない人のアドバイスなんていらないようです。

 

メモった内容を引用して、このブログを締めくくります。

 

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若い女性は、心の動揺が長引く傾向にある。

特に、怖い目に遭ったときは、しばらく動揺している。

「さっき駅の階段でつんのめって落ちそうになった。怖かった~。

…落ちちゃったと思うと....、ひゃ~」というように。

男性からしたら、「転びそうになったけれど、転ばなかった話」を

なぜ延々とできるのかわからない。

しかし、これもまた無駄話などではない。

プロセス指向共感型の演算の一部なのである。

感情で過去のプロセスを反芻すると、脳は再体験する。

そこに気づきが生まれる。

怖い目にあったときは、

それが短期間バージョンで何度も行われているのである。

つまり、「危険な目に遭ったときの状況」と

「そこに至るまでのプロセス)を何度も反芻しているのだ。

そうして何か気づきがあれば、

それを「とっさに使える知恵」として蓄える。

ほぼ無意識のうちに。

 

こういう経験を重ねた女性は、腹の据わり方が半端ない。

危機回避能力が圧倒的に高いことを、本人の脳が知っているからだ。

老舗旅館や料亭に女将が不可欠なのも、

看護師の男女比率が圧倒的に女性に傾いているのも、

この能力のために違いない。

 

若い時に失敗を重ね動揺した脳ほど、後年の危機回避能力が高い。

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これは、自衛隊では認識され活用されているそうです。

平時の危機回避能力に関しては、

女性のいるチームの栖個が圧倒的に高いことが認められており、

今現在(2019年6月現在)、

尖閣諸島を守っている隊のトップは女性自衛官。

東京電力では、現在休止中ではあるが、

原子力発電所の運転員にも女性は積極的に導入されている、

のだそうです。

 

危険と隣り合わせにあり、

ヒューマンエラーを限りなくゼロに近づけたい領域では、

女性の危機回避能力は正式に期待されているのです、

だそうです。

 

参考のために、『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』も

読んでみようと思っています。

 

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写真は、特に意味はありませんが、

リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、

散歩中に撮った写真を適当に貼っています。