【学びの時間】子どもに学ぶ

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28日に古巣の学童クラブに行ってきました。

この写真とともに、Facebookのタイムラインに書いたのは、

「子どもも大人もメンバーが変われど、

その意味では新しい古巣になっていますが、温かく楽しい場所です」
でした。
 
そして昨日、そのスタッフメンバーのLINEに
昨日が最終日だった3年生の男の子の様子の写真が挙がってきました。
私は、なとか28日に会って、さよならが言えました。
 
その子は工作の得意な子でした。
彼とはよく一緒に工作をしたものでした。
お父さんがデザイナーで、お母さんも教育関係、
小さい頃からいろんな工作をしてきたのでしょう。
見ていると、湧き出てくるような創作力・独創力があります。
そして、作って終わりではなく、いつも持っていて、
毎日のように改良しては、いろんな遊びを作ります。
彼の工作は進化するのです。
また、それを入れておく箱なんかも作って大事にしています。
 
2年数か月前に、彼が新一年生として、
初めて学童クラブにやってきた日のことも覚えています。
その日から工作もやったし、
何よりもユニークなマッシュルームカットの頭だったのでした。
家も、学童クラブから50mも離れていない場所でした。
その彼は、西武池袋線の沿線に引っ越しました。
二学期からは、そこの小学校と学童クラブに通うのでしょう。
 
当時、彼一人だけ土曜日の利用の要望がありました。
スタッフがひっ迫し、土曜日に都合のつく人がいない状況の中、
私が毎回対応し、朝から夕方まで、
彼と二人っきりで過ごした日も何日かありました。
本当は、大人は二人いるし、資格のある人が必要なのですが、
当時、どうしようもない事情がありました。
だから、このお話は内緒です。
 
7-8割がたが男の子という珍しい学童でしたが、
その男の子たちはみんな虫取りが大好きでした。
だから、夏は、カブトムシやクワガタを採りに行きたいと、
何度もせがまれたものです。
歩いて10分少しくらいのところに2か所、
カブトムシやクワガタがいる森がありました。
 
もう11月に入った土曜日だったと思います。
彼も虫が大好きだったので、それまでも毎回のように二人で出かけていました。
ほとんどが空振りでしたが、季節外れでも、
まれにクワガタが見つかることがありました。
しばらく空振りが続き、さすがにもういないよという時期だったのですが、
切った木を重ねてあった場所で、彼は小さなクワガタを見つけました。
それも、2~3匹も。
 
クワガタは越冬することは知ってはいたものの、
こんな時期に見つけられはずがないと高をくくっていた私ですが、
子どもはいると信じていました。
そして、いました。
 
大人は変な常識にとらわれ、何もしないで知ったかぶりをしますが、
それは、子どものときの気持ちを忘れているからでしょう。
 
調べてみると、クワガタには越冬するものと、そうでないものがいます。
越冬する場合は、気温が15℃を下回ってくると冬眠するようです。
遅くとも11月中には冬眠してしまうようです。
その日は、11月とはいえ暖かかったので、冬眠する前だったクワガタは、
なにげなくのんきにお出ましになっていたのでしょう。
それを、不運にも、彼の執念で見つけられてしまったというわけです。
たぶん、後日、元のところに戻してもらえてはずですが。
 
人にもよりますが、子どもは好奇心旺盛で、
いろんなことにチャレンジします。
頭で考え、悩んだり、躊躇したりはしません。
自分で作ったものには、誇りを持っています。
 
私たち大人が忘れてしまったものをたくさん持っているのです。
子どもと一緒にいると、そんなことを思い出させてくれます。
大人は、そんな子どもたちの好奇心や自尊心を決して奪ってはいけないのです。